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追い詰められる百貨店
改装投資の見直し相次ぐ

週刊ダイヤモンド編集部
2008年12月11日
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 百貨店業界で、売り上げの急減少を受けて、店舗への投資計画を見直す動きが出てきた。

 東武百貨店は、池袋本店の2009年の改装をやめる。池袋本店は、毎年継続して改装しており、今年4月には09~11年度の投資額を45億円から73億円に上積みしたばかり。紳士服やリビング、婦人雑貨売り場を改装する予定だったが、これを見直し、商品政策に重点を置くことにした。

 三越伊勢丹ホールディングスは、来年春に予定していた伊勢丹新宿本店の改装計画を、秋以降に延期した。三越日本橋本店は、07年に地下と1階を改装したが、売り上げが計画未達だったため昨年末から改装を見合わせている。改装しても売り上げが上がらなければ、意味がないからだ。

 同社は、09年度からの3年間で、店舗投資に490億円をかけるとしているが、いずれも首都圏の大型店のみ。業界関係者によると、今年前半までは、規模は小さいものの伊勢丹府中店や伊勢丹相模原店を改装する計画が持ち上がっていたというが、その話は進んでいない模様だ。

 11月13日のアナリスト向け決算説明会で、武藤信一会長(伊勢丹社長)が、経済変動のマグニチュードが過去最大なので、費用対効果が見込めず、経済環境が落ち着いてから、店舗を作り替えると説明したという。

 日本百貨店協会によると、全国百貨店の売上高は10月まで8ヵ月連続で前年割れ。特に秋以降の不振は過去にも例を見ないほどで、10月は6.8%減、11月には松坂屋で19.2%減という数字が出た。

 相次ぐ改装計画の見直しには、費用対効果が見込めないという事情がある。しかし、リニューアルにより客を引きつけるというのが百貨店ビジネスの基本。この基本を崩さざるをえないほどに、百貨店業界は厳しい状況に追い込まれている。

(『週刊ダイヤモンド』編集部 須賀彩子)

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