「始めたばかりの高1女子です!! 高1の人、友達になりましょー」
こんな書き込みが無数に並ぶサイトがある。投稿者の中には未成年もいた。
実はこれ、iPhoneなどのアプリを販売する「アップストア」のアプリ評価欄だ。アプリの評価を書き込む場のはずなのに、なんと男女の出会いの場と化している。
評価されているアプリは韓国発の「カカオトーク」。無料で通話やメッセージのやりとりができるとあって、世界中で4500万人以上が利用し人気を博している。
特徴は電話番号を交換しなくてもアプリ導入時のIDを入力すれば、通話やメールのやりとりが無料でできることだ。友人をつくるためにアプリ評価欄に「友達になろう」とメッセージを入れ、IDを公開する。するとID検索により、いとも簡単に出会えるのだ。
世界で3600万人以上の利用者を集める「LINE」(ライン)も、やはりスマートフォン同士で無料通話ができるアプリだが、同様にID検索のためのアプリやIDの書き込みで友達を探す掲示板が増えている。
ところが、こうした人気アプリの利用に絡む犯罪も出始めた。3月には兵庫県で17歳の少女が襲われる事件まで起きている。
千葉大学の藤川大祐教授は「IDはただの数字の羅列で、出会い系かどうか判断するのは難しい。スマホはプライベートで使用するため親の目が届きにくいので、気をつけたほうがよい」と話す。