人を動かすには「15秒で伝える」ことを心がける!
元人気DJ、さらに不動産会社でのトップ営業やベンチャー企業で取締役営業本部長を経験、そして、現在はトップ講師プロデューサーとして、延べ2万人を指導している話し方のプロが教える新刊、『相手のキャラを見きわめて15秒で伝える!』
この著書の発売を記念して、研修などで教えているノウハウや、すぐに使えるワザをご紹介します!
営業職はもちろん、部下や上司とのコミュニケーションで悩んでいる人は必見です。

やる気の無い部下は自らの
「問題」を認識していない

この連載の第1回はコチラ

前回は、お客様自ら「問題」を認識してもらうにはどうすれば良いかお話ししました。
最悪な現状と自分の理想を描いて、そのギャップを認識したら、そこに問題が生まれるとお伝えしました。
この法則は、部下のやる気を生み出す際にも使えます。

本書でも書いた、危機的状況と成功をイメージさせる『ギャップ法』です。

いくら言ってもやる気の無い部下は、そもそも自らの問題を重く受け止めていません。
何故か?

自分の現状もそれほど悪いと思ってもおらず、理想の状態も描けていません。
要するに、現状と理想にギャップが生まれていない為、そのギャップ=問題が見えず、その問題を解消しようという必然性も生まれないという構図になっています。

だからいくら言っても「別に今のままで良いし、やっても変わんないから、やる意味ないし」と心の中では思っているのです。

その部下に対しては、最悪の現状をしっかり認識してもらい、理想の状態もしっかりと描いてあげる必要があります。

それができれば、現状と理想にギャップが生まれ「やばい!このままじゃだめだ!なんとか、この問題を解消しないと!」となるのです。
具体的な例は、前回をご覧ください。

特に今、組織内でも問題になっているのは、年齢の高い社員たちのやる気をどのように上げるか?です。年下なのに、年長の社員を部下に持つことも珍しくなくなっています。その場合、どのように、やる気をもってもらうのか、は多くの会社で聞かれる問題です。

なぜ年齢層が高くなるとやる気を失うのかは、今までの説明と同じく、現状と理想のギャップが無いからです。

「どうせ、頑張っても出世するわけでもなく、給料が上がるわけでもなく。それなら仕事増やしたくないし責任も負いたくない。面倒な事には巻き込まれたくない」
こうなった瞬間、やる気の無い、とりあえず時間をやり過ごしている社員になってしまいます。

こうなってしまうと、現状と理想の両方からしっかりアプローチが必要です。