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デジタル流行通信 戸田覚

原因は超低価格品の蔓延にあらず!
PC価格が暴落する“本当の理由”

戸田 覚 [ビジネス書作家]
【第65回】 2009年2月23日
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LaVie L LL750/SG
「LaVie L LL750/SG」は大人気の中堅機種。すでに、実質11万円台で販売する店舗も出てきており、驚くほど割安になっている。

 PCの価格下落が止まらない。2008年度上期は過去最高の出荷台数を記録しているが、出荷金額は減少している(MM総研のデータによる)。

 世間では、その理由として「ネットブックによる低価格化」が指摘されているが、本当にそれだけが理由だろうか? 

 たとえば、一番売れているA4ノートの中で、特に定番と言われるNECの「LaVie L LL750」を例に挙げれば、ヨドバシ・ドットコムの通販で14万9800円の20%ポイント還元で販売されている(本記事執筆時点)。

 高速なCPUに4GBのメモリーを搭載した機種だけに、毎シーズンPCを価格をチェックしている僕からすれば、これは「異常に安い」としか言いようがない。

 ちなみに、1シーズン前の中堅A4ノートの中には、実質10万円を切るモデルさえ見つかる。「Office 2007」が標準で付属することを考えると、A4でもネットブックと大して変わらない本体価格なのである。

 メーカーの担当者にヒアリングしても、「実はこの手のA4ノートの販売には、ネットブックの影響があまりない」という。ボリュームゾーンのPCは、ネットブックとは無関係に価格が下落しており、価格下落はなにもネットブックに限ったことではないのだ。

 では、PCの価格が全般的に下落しているのは何故か? その理由は、2つ考えられる。

 理由の1つは、CPUの進化が止まりつつあることだ。最近のCPUは、クロックを上げて高速化する性能アップに限界が見え始めた。その結果、心臓部の数を増やす方法で性能を上げている。これがデュアルコアやクアッドコアと呼ばれる製品だ。

 ところが、現時点のOSやアプリケーションを使う限り、コアが増えたところで体感上の処理速度はあまり変わらないのが実情である。

 2つめの理由として、メモリもまたしかり。いま主流の「Windows Vista」は32ビットOSであり、およそ3GB以上のメモリは利用できず、4GB以上にメモリを増やす意味がない。

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戸田 覚[ビジネス書作家]

1963年東京生まれ。ビジネス書作家、コンサルタント。株式会社アバンギャルド、有限会社戸田覚事務所代表取締役。ハイテク、パソコン、成功する営業のコツ、新商品開発、新事業開発といったテーマを中心に、執筆、出版プロデュース、講演、コンサルティングに携わる。ビジネス誌、パソコン誌、情報関連雑誌をはじめとして多数の連載を抱える。
著書に『あのヒット商品のナマ企画書が見たい!』『プレゼンの極意を盗め!』(以上、ダイヤモンド社)、『すごい人のすごい企画書』(PHP研究所)、『仕事で使える!クラウド超入門』(青春出版社)、『LinkedIn人脈活用術』(東洋経済新報社)など多数がある。
著者ブログ:http://www.toda-j.com/weblog/
株式会社アバンギャルドHP:http://www.avant-garde.jp/


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