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5月の雇用統計直前予想~雇用統計の下振れは続く?~ - 米経済の「今」を読む -経済指標動向-

今晩に5月の米雇用統計を控え、先行して発表された雇用関連指標は精彩を欠いている。昨日発表された民間給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)による全米雇用レポート(※)では、民間部門の雇用者数が5月は前月比+13.3万人と、同+15万人程度を見込んでいた市場予想を下振れた。サービス業での雇用増加幅が+13.2万人と全体の改善を牽引したものの、年初に見られたような幅広いセクターへ回復の広がりは影を潜めている。カンファレンスボードによる消費者センチメントサーベイでも、消費者の雇用判断が前月から悪化するなど、雇用市場の減速感は増している。

こうしたなか、今晩発表される政府の雇用統計(5月分)では、市場が注目する非農業部門雇用者数の増加幅が市場予想(前月比+15.0万人増)をやや下振れると見込んでいる(当社予想:同+13.1万人増)。上記の先行データに加え、ここ最近、民間部門の雇用増加幅との連動性が増している所得税納税データの推移からも市場予想対比でのアップサイドは期待しづらい。当社の想定通りとなれば、3ヶ月連続で同統計が市場予想を下振れたことになり、マーケットの失望を誘いそうだ。

他方、バーナンキFRB議長は、失業率を低下させるためには、毎月15万人程度の雇用者増が必要との認識を示しており、市場予想対比の下振れは、マーケットの追加緩和観測を強める材料にもなりうる。FRBが保有する債券の満期を長期化させるオペレーション・ツイストの期限切れを6月に迎えることも意識されそうだ。

※ADP全米雇用レポート
米民間給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)による雇用者数調査。通常、政府による雇用統計が発表される週の水曜日に公表され、同統計の先行指標となる。顧客企業の従業員への給与支払いデータを元に、政府統計と同様の手法から推計される。市場では、民間部門雇用者数(対前月差)が注目されることが多い。



マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 戸澤 正樹

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