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ケンコーコム&楽天で進める
薬販売規制緩和の“新闘争”

週刊ダイヤモンド編集部
2012年6月6日
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楽天、ケンコーコムが同一グループとなり、医薬品のネット販売をめぐる議論が再び白熱しそうだ
Photo:JIJI

 楽天は5月中旬、健康関連商品のインターネット販売を行うケンコーコムの買収を決めた。

 ケンコーコムが6月に実施する第三者割当増資を引き受ける。取得額は約15億円。楽天の投資子会社であるRSエンパワメントが保有する約18%(増資後は希薄化により約11%)を含めて楽天の出資比率が51%となり、ケンコーコムは子会社となる。同時に楽天から國重惇史副社長以下4人がケンコーコムの取締役に就任する予定だ。

 ネット企業として急成長してきたケンコーコムの誤算は2009年6月の規制強化。それまでは事実上、認められていた一般用医薬品のネット販売だが、薬事法改正により、ビタミン剤などのリスクが低い第3類医薬品を除いて禁止された。この法改正議論の過程で、ネット販売禁止に猛反対したのが、ケンコーコムの後藤玄利社長と楽天の三木谷浩史会長兼社長の2人だった。

 その後、ケンコーコムおよび同業のウェルネットは国を相手取り、医薬品ネット販売の権利確認や省令の取り消しなどを求めて提訴したが、判決が確定するまで、医薬品の販売を見合わせざるを得なくなった。結果、直近の2年間は最終赤字に落ち込んでいた。

 今回の増資はケンコーコムにとって干天の慈雨となる。

 調達資金により、物流拠点の拡充、システムの更改、海外事業の投資などを行う。さらに両社の業務提携により、健康関連商品の販売拡充、物流インフラとシステムの効率化、海外事業展開、医薬品のネット販売強化などを検討する。

 楽天子会社化の発表を受けて、ケンコーコムの株価は高騰。発表前には約4万円だった株価が、一時は約7万円へと跳ね上がった。

 ケンコーコムにとって、楽天子会社化の何よりも大きなメリットは、三木谷社長という後ろ盾を得たことだろう。

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