COLUMN                                                                                     
会社としての本気度が海外事業の成否を分ける
NAC国際会計グループ代表 中小田聖一氏

「最近はシンガポールに進出する日本の中堅・中小企業が増えています。かつての中国一辺倒からシンガポールを拠点として東南アジアやインドでビジネスを展開する動きが広がっています」と語るのは中国と東南アジアで会計・税務サービスを提供するNAC国際会計グループ代表(公認会計士)の中小田聖一氏。

 進出企業が現地でぶつかる問題はさまざまだが、「共通する傾向としては、売り上げ計画やキャッシュフロー計画が甘く、早い段階で資金ショートするケースが見受けられます。進出段階で周到な計画を立てることが重要です」。

 また、「海外事業の成否は会社の本気度にかかっています。社長自らが現地に乗り込み、陣頭指揮を執っているような会社は成功するケースが多いですね」と中小田氏は語る。

 ただ、人材に限りのある海外では、マネジャーが会計や税務、法務などに時間を取られることも多い。「本業に力を注げるように、外部の専門家を活用することも大切です」。