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チェーンストアエイジThe Interview

サミット代表取締役社長 田尻 一
食品メーカーとタッグを組んで生鮮食品の商品化に取り組む

チェーンストアエイジ
【第58回】 2012年6月14日
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サミット(東京都/田尻一社長)の2012年3月期単体業績は、売上高2218億5800万円(対前期比0.1%減)、営業利益34億300万円(同31.4%減)、経常利益31億1200万円(同33.9%減)、当期純利益17億5200万円(同8.4%減)と減収減益だった。競争が激化する首都圏で、同社はどのような戦略を描き、勝ち残りを図るのか。田尻社長に聞いた。
聞き手=千田直哉 構成=小木田 泰弘(ともにチェーンストアエイジ)

販売促進策の変更で“浮動票”を取り込めず

サミット代表取締役社長
田尻 一 たじり・はじめ
1956年生まれ。79年、日本大学芸術学部卒業。同年、サミットストア(現・サミット)入社。2001年、取締役就任。03年常務取締役、06年専務取締役を経て、07年6月、代表取締役社長就任。

──減収減益だった2012年3月期(11年度)業績をどのようにとらえていますか。

田尻 11年度は苦戦しました。都心部の比較的店舗年齢が高い既存店の売上がよくありませんでした。この要因は大きく2つ挙げられます。

 1つめは、業態の垣根を越えて食品を取り扱うチェーンが増加傾向にあり、食品スーパー(SM)の顧客が奪われているからです。

 たとえばドラッグストア(DgS)は、食品のウエートを徐々に高めています。食品の売上構成比が30%を占めるチェーンもありますし、中には50%前後のDgSもある。また、コンビニエンスストア(CVS)の動きも変わってきています。多くの企業が食品の取り扱い店舗を増やしていますので、SMの総売場面積とは関係のない部分で、食品を販売する小売店舗は増加し、競争環境は厳しくなっています。11年度はそういった業態の“ボーダーレス”の競争対策に後れを取ってしまいました。下期を中心に7店舗を新規出店しましたが、結果として既存店の落ち込みをカバーできませんでした。

 2つめは、11年度は販売促進施策を大きく変えてしまったがために、「低価格」に敏感に反応するお客さまを取り込めなかったことです。11年3月に発生した東日本大震災以降、結果として当社はチラシの価格が他社に比べて弱くなってしまいました。わが社のポイントカードを保有するお客さま、つまり当社にとっての優良顧客の来店頻度や買上点数、客単価は、10年度と比べてほぼ変化はありません。しかし、来店客の3割を占める、ポイントカード非保有のお客さまにあまりご来店いただくことができませんでした。

 既存店の売上高が対前期比3.9%減、客数が同3.9%減となったのはこの2つが大きな要因です。

──その反省を踏まえて、現在はどのような対策を打っていますか。

田尻 既存店へのテコ入れと販売促進施策の変更です。

 12年度~13年度にかけては、新規出店を抑制して既存店のリニューアルに力を入れる計画です。12年度は4店舗を新規出店する一方で、大規模改修や小規模なリニューアルを行います。

 すでに4月27日には石神井台店(東京都練馬区)を改装オープンしていますし、ほかにも笹塚店(同渋谷区)の大規模改修を計画中です。また、売場のレイアウト変更や商品政策(MD)の見直しなど、小規模なリニューアルを月に4~5店舗ずつ実施する計画で、すでにプロジェクトチームを組織して改装に当たらせています。既存店の改装には12億円ほどかける計画です。

 結果的には長期の目標である200店舗、5000億円態勢の実現は遅れることになりますが、既存店にテコ入れして体力を回復させたうえで、14年度以降、新規出店を加速したいと考えています。

 また販売促進施策は、すでに10年度と同じ内容に戻しましたので、価格に敏感に反応されるお客さまをある程度は当社の店舗に引き戻せると考えています。利益を減らしてまで「安売り競争」をするつもりはありませんが、やはり「低価格」という要素は外すことができません。

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