「それと、もう1つ言うたらな、フェイスブックやメールも、そもそもは『伝言板』なんや。せやから、伝言板として使わにゃならんのや。いっちゃん、では聞くけどな、伝言板というのは、なにを目的としてるんや?なんのためにある?」
「取り急ぎの要件を伝えるため…、とかでしょうか?」
  兄貴の目がグワッと光った。

「違う。『人と会うこと』を最終的な目的としてんねんな。駅の伝言板でもなんでも、『人と会うこと』を最終目的にしとるんや。『ウンコしたくなったから、先に家で待っとるぞ』とか、『おい、コラ、なん時間待たすつもりやねん、向かいの喫茶店におるわ』とか、いろいろ書いてあるやんけ、伝言板に」
「は、はい……」

「伝言板は、『会うため』に、言いたいことを伝えるのが役目や。ほんなら、それを見た相手は『やばい、これは完全に怒っとる。これはタクシーに乗ってでもブゥワァ~行かなならん』と、こうなるわけやろ。ようするに、フェイスブックやメールだって、伝言板なんやから、本来は『人と会うこと』を最終的な目的としてるツールのはずなんや」
「なるほど」

「それを忘れてパソコンの前にいてばかりでは、本末転倒やろ。とにかく、人と会って、絆を深める。同じ空気も時間も共有する。そこからはじまるドラマがあるんやて」
「そうですね、確かに、人と実際に会わないと、感覚がわからないですものね」

「せやから、人と会いまくるんやて。仕事の打ち合わせがあったら、自分から相手の事務所に出向いて会いにいくんやて。会社でも内線なんか使わずに、自分の足で相手の席まで会いにいくんや。友人がカゼを引いたら『大丈夫』とメールするだけでなく、ボカ~ンとメロン買ってお見舞いにいくんやて」
「はい…」

「そしたら、相手だって、『大切にされているんだ』と感じるわけやから、こちらのことも大切にしてくれるやろ。そうやって、『相手を自分ごとのように大切にする心(=つながり・ご縁・絆)』を育むことが肝要なんやな」

 兄貴は、プワーと白い煙をはき出すと、「ヤバイで、オレ、MAXええ話してもうたわ」と言って、ニッと笑った。

【兄貴の教え 4】自分から会いにいく

(このつづきの【第5話】~【第25話】は、下記の『大富豪アニキの教え』に掲載)

※【引用1】『エクセレントな仕事人になれ!』(トム・ピーターズ/阪急コミュニケーションズ)


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