>>(上)より続く

 ここでZが上、Kが下という上下関係ができてしまいました。芸人として売れない、金がない、その状況でできちゃった結婚などいろいろ追い込まれている中でKからすれば、これで貧乏から脱出できると胸を高鳴らせていたことでしょう。Zは喜んで再度Aのところに一緒に行ってくれたみたいです。

結婚費用とウソをついて
複数の銀行から350万円の融資受ける

 Kは信用がない自分にお金を貸してくるところがあるのか、と気になりました。民泊ビジネスを仕切っているAに銀行からのお金の借り方に詳しい税理士を紹介すると言われ、後日池袋の税理士Bの事務所にZと共に行きました。税理士Bから年収を聞かれたのでKは144万円(芸人給料+アルバイト代)と答えたそうです。

 Bから「不動産屋から民泊用の不動産を借りるにもお金がかかりますので、こちらのリストの銀行に片っ端から電話したりネットで融資を受けてください」と言われました。リストには20社を超える銀行の連絡先が書いてあったそうです。

 そしてBからの指示でバイト先のおそば屋さんの社員ということにし、年収を300万円と偽り、融資の理由を結婚資金として片っ端から連絡しました。5社からの融資が通り各行から50万~100万円を借りることができて合計350万円を融資してもらえることになりました。意外なことに、皆さんがよく知っている銀行ほど融資を受けることができていました。

 そば屋のバイト先の店長が同郷の先輩なので社員扱いの書類が提出できたことが、大きく信用がアップした理由だと思います。ここでウソをついて融資を受けたことが後々面倒くさいことになりました。

手数料で100万円
民泊物件に共同出資することに

 その後KはZの紹介で不動産屋Cの紹介を受けたそうです。

 ここで私は「紹介してくれてるZが民泊やってないことを不思議に思わなかったの?」とKに聞きました。「別の融資を受けていてできないので半年後に合流する」と説明があったそうです。