株式レポート
6月21日 18時0分
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予想通りのFOMC〜警戒を強めるFRB〜 - 村上尚己「エコノミックレポート」

・昨晩の米FOMCでは、事前の予想通り、6月末で終了予定だったオペレーションツイストの延長が決定された。一部で追加資産購入(QE3)も期待されていたがそれは見送られ、FOMCの発表直後に米国株は若干調整する場面があった(グラフ参照)。


・今回FOMCにおいて、FRBが想定する2012年のGDP成長率は、前回(4月)から0.5%ポイント下方修正され+1.9〜+2.4%となった。最近の雇用・消費関連統計の減速を反映させたとみられる。ただ下方修正といっても、年間で+2%成長かつ(コア)インフレ率が2%前後の見通しである。バランスシートを拡大させる資産買い取りに踏み切るほど、「デフレの脅威」が迫っているとの判断には至らなかったのだろう。

・一方、バーナンキ議長は記者会見で、追加資産購入の用意があることを、これまで同様繰り返した。更に、今回声明文において「追加的な対応をとる用意がある」という文言が追加された。欧州債務危機がもたらす混乱に備え、警戒を強めたわけだ。

・現在同様に、2011年夏場も米国経済が減速したがこれが一時的に止まったため、秋口をボトムに世界の株式市場は2012年4月まで上昇した。今起きている米国の雇用統計など経済指標の動きをみれば、2010、11年と同程度の景気減速である(グラフ参照)。今後、低金利が下支えとなり、再び成長率が高まってもおかしくない。


・こうした中、今回FRBは欧州リスクへの備えを強めた。欧州の予期せぬ事態への警戒だけでなく、南欧諸国の経済の落ち込みが昨年より大きく、また新興国経済の回復も遅れていることが明らかになりつつある。仮に海外経済減速が米国に波及すれば、米国経済が、昨年のようにスムーズに回復するか微妙になってくる。

・ギリシャの再選挙を終え最悪の事態が回避され、今週リスクオフモードが和らいでいる。「欧州における危機対応」への期待も浮上しているが、一方で「世界経済の下振れリスク」への警戒はすぐには晴れないだろう。しばらく、市場は乱高下する展開が続くと考えている。


(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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