ただし、この段階の復習もあまり深入りするとアドレナリンが出てしまいます。すると、1分では済まなくなってくるので、「ここは明朝、起きてから復習しよう」と翌朝に回すという方法も有効です。

 脳は、この約束を覚えておいてくれます。目が覚めたらもう一度目次をチェックし、「そうだ、ここだったな」と確認して、朝食を済ませた後など、落ち着いてから復習をすれば完璧でしょう。

 眠りを挟んでこれだけチェックと復習を繰り返せば、盤石になります。脳は、かなり優先順位の高い記憶貯蔵庫にしまってくれます。

 初読の本について、寝る前1分では無理だと書きましたが、例外もあります。目次チェックだけなら効果的になるケースもなくはないのです。

「明日は、この本を勉強しよう!」と決めた本や、その日に買ってきて読むのが楽しみになっている本を対象にする場合です。こういうときは、次に向かってのワクワク感があります。ワクワク感はハッピーな気持ちです。ポジティブで豊かな心でもあります。したがって、脳も喜んで受け入れてくれるでしょう。

 ただし、あくまで目次チェック止まりです。「どんな内容が書かれているのかな?」というワクワク感に対して一次的に応えるだけにしておきます。ワクワク感での目次チェックは、翌日などに行う学習の効果をいっそう高めます。

 次に読む本に対するワクワク感は脳(海馬)にも確実に伝わるので、脳も楽しみにするに違いありません。