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「もう一度日本を技術立国にする」――未踏の領域、ネットワークのクラウド化へひた走るベンチャー企業、ミドクラの加藤隆哉氏に聞く

【第13回】 2012年7月2日
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 そこで、アマゾンのインフラの立ち上げに関わっていたダン(共同創設者のDan Mihai Dumitriu)から起業の話を持ちかけられたときに、一念発起して会社を立ち上げることにしました。

 当初ダンが私にしたのは、アマゾンを超えるクラウドを作ろうという相談でしたが、それをきっかけにクラウド関連の技術会社を作ろうということで意気投合をしました。数ヵ月二人で話し合って、行き着いたのがネットワーク仮想化技術の開発でした。会社を立ち上げる前から決めていたのではありません。クラウド・コンピューティングにはまだ欠けているビジネスがあることが分かっており、それを可能にする技術開発をしようという考えで立ち上げました。

 創業にあたり、掲げるビジョンとして、「欧米のイノベーション」「日本の品質」「アジアのプロダクティビティ(生産性)」をすべて取り込んだ、グローバル・カンパニーを目指そう! と決めました。

 既成概念を崩すような発想のイノベーションはやはり欧米から出てきます。ネットワーク仮想化技術という概念もシリコンバレーに端を発しています。我々は時を同じくして同じ概念の開発を日本で始めることができました。後は、今まで日本企業が世界に誇る品質を、日本のユーザーの皆様に揉んでもらうことで実現し、より良い商品にして行きたいと考えています。

世界中からトップ・エンジニアを集める秘訣とは

――ミドクラという名前は、どうやってつけたのでしょうか。

 ミドは緑(green)からで、クラはクラウドです。クラウド革命は地球環境保護にもつながるという思いです。この分野の会社は日本にはうちともう1社、世界的にみても10社もありません。まさに最先端です。

 ダンを含め、AWSの前身となったアマゾンの本業における巨大インフラ設計チームのコアメンバー4人のうち2人(ダンとピノ=Gluseppe de Candia)が、現在ミドクラのコアメンバーであり、もう1人(Ivan=Robbert van Renesse)も現在契約ベースですがですが一緒に仕事をしています(残る1人は、現在アマゾンのCTOを務めるWerner Vogels)。

 また、現在、日本の技術リーダーの地位にある日本人エンジニアも日本の巨大モバイルアドネットワークのはしりであったアトランティス(2011年にグリーが買収)のアーキテクトですし、同じくアメリカにはリアルタイムOSを開発していた有名米ベンチャーのキーエンジニアであり、後にインテルに買収されたネットワーク技術開発ベンチャーとして、そしてグーグルでも検索エンジンの開発に携わったアーキテクトデザインのできるつわものエンジニアです。

――そうそうたるメンバーですね。開発拠点も日米欧に分散し、開発チームはまさに多国籍。世界中からトップエンジニアを集めていますね。なぜそのようなことができたのですか。

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