役立たずの自己分析もどきをやらされる全国の小中高生が気の毒だ写真はイメージです Photo:ferrantraite/gettyimages

余計な手間が児童生徒と教師の両方に

 2020年4月から全国の小・中学校、高校で「キャリア・パスポート」と呼ばれるものが導入されるという。はっきり言うと、全く余計なことをしてくれるものだと思わずにはいられない。

 キャリア・パスポートでは新学年の進級時に子ども自身が目標を立て、1年後に子どもが自分で自己評価を行う。「よくできた」「できた」「すこしできた」「あまりできなかった」の4段階だという。各学年5ページ以内で(5ページも!)、今のところ、内申書・学習評価には使わず、進学・就職先にも提出しないという。

 中高生では、職場体験で感じたことを書く欄があり、報道によると、中学生には「30歳で目指す自分になるために必要な行動」を書かせるらしい。また、高校生には、「小学校から高校で心に残ったこととその影響」を記述させるという。

 こうした将来の想定や過去の記録に関する指導を、果たして小中高の教師が適切にできるのだろうか。