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マーケット・アップデイト(2012年6月29日)Buy on rumor Sell on fact (噂で買って事実で売る) - 広木隆「ストラテジーレポート」

前回のレポート「日本株式市場展望」に対するフィードバックで、「表題と内容が不一致」というご指摘をいただいた。レポートの内容と実際の相場が違うというクレームはしょっちゅういただくが(苦笑)、レポートの表題と内容が違うというのは初めてだった。先日の「『ギリシャ選挙とユーロ相場』を『キュレーション』」のように7ページのレポートでギリシャ選挙とユーロに言及している部分が2ページしかない - つまり70%以上、本筋と関係ないことが書いてあるレポートでさえ、ギリシャ選挙とユーロについて曲がりなりにも少しは書いてあるのだから表題と内容が違う、というものではない。

つまり、こういうことなのだろう。「日本株式市場展望」というタイトルがつけられているものの、市場を<展望>していないではないか、と。これまで自分でレポートの使い分けとして、2〜3カ月程度先を見通した相場観を述べる場合を「市場展望」とし、短期の市況コメントを述べる場合は「市場スナップショット」としてきた。直近2回アップした「日本株式市場展望」のレポートについて、20日付のものは「当面はリスクオフの巻き戻しで戻りを試す局面」とまだ展望らしきことを書いたが、22日付のものは「地合いが改善」と足元の市況についてコメントしたに過ぎない。確かに、「表題と内容が不一致」とお叱りを受けても仕方ないところだ。

その反省を踏まえて、レポートの表題も改め、今日は最近の相場について追加でいくつかコメントしたい。

第一は、日本株の米国株離れ、である。日本株は主体性がないというか、たいてい米国株式市場のミラー(鏡)相場で、米国が高ければ寄り付きから買われ、米国が下げれば売り先行のスタートというのが定石だった。ところが前回のレポートでも指摘したが、先週末くらいから様相が変わってきた。先週の22日は、前日のダウ平均250ドル安と今年2番目の下げ幅となった米国株急落を受けての相場だったが、日経平均は25円安にとどまった。一時はプラスに転じる場面さえあった。その後も米国株の動向とは関係ない値動きとなってきた。特に一昨日、昨日と午後から強含んだのが注目に値する。そして今日も朝方の売り一巡後、下げ幅を縮めてきている。TOPIXは午前10時半前には前日比でプラスに転じた。日経平均もほぼ朝方の下げを取り戻した。米国株の影響を受ける場合は寄り付きでほぼ決まるから、東京の取引時間中の動意は日本株独自の場味の変化と見てよいだろう。





二点目は米国株のマーケットについて。ダウ平均は5月初めの高値から6月初めの安値までの下げ幅に対する61.8%戻しを達成したあと調整しているが、半値戻しのラインと38.2%戻しのラインの間でもみ合っている。12,500ドルという心理的な節目が下値サポートとして意識されているようだ。5月初めから崩れてきて5月17日には一旦、この水準を割り込んだが、その後しばらく12,500ドル絡みでもみ合った。6月初めの雇用統計悪化で下に放れたがすぐに大きな陽線で切り返してこの水準に戻っている。加えて、25日移動平均が現在この水準に走っていることもサポートになる。更には長期支持線となる200日移動平均が現在12,379ドルの水準にある。200日線は上向きになっており、もう間もなく12,500ドルに接近してくる。12,500ドルはかなり強固な支持ラインとみていいだろう。



もう少し幅を持たせれば一目均衡表の基準線を下値サポートとみることもできる。但し、残念だったのは薄い雲にもかかわらず上に抜けられなかったことだ。この水準で横ばい推移となれば来週あたり雲のなかに入ってくる。7月の2週になれば雲の上限が12,700ドル弱まで下がってくる。そこで雲の上に抜ければ相場の雰囲気もだいぶ変わってくるだろう。



三つ目は、米国株はBuy on rumor, sell on fact . 「噂で買って事実で売る」ような展開になっていることだ。例えばスペインの銀行支援1,000億ユーロの大枠合意が報じられた時。週末に報じられたそのニュースを受けた週明け6月11日のダウ平均は142ドル安と下落した。その前の週に435ドルも上昇していたからである。ギリシャの再選挙の時もそうだ。緊縮支持派が勝ってギリシャのユーロ離脱という最悪シナリオは目先回避された。それを受けて6月18日、週明けの東京市場で日経平均は151円高と窓空けして上昇したが、同日のニューヨーク市場ではダウ平均は25ドル安と下げで反応した。ギリシャ選挙に対して楽観的な見方が広がり、選挙前の2日で270ドルも上昇していたからである。

昨日から始まっているEU首脳会議は、ドイツが依然として強硬な姿勢を崩さないこともあって、銀行同盟や欧州共同債などについてポジティブな進展が見られないだろう、というのがもっぱら市場のコンセンサスだと思われる。つまり悲観的な見方をしてきたわけだからポジションとしては売りが優勢であったはずである。であるならば、予想通り、何も進展がなくとも更なる失望売りにはつながらないだろう。(もう売ってあるわけだから。)むしろ「噂で売って事実で買い戻す」という向きが、イベント通過でポジションを巻き戻すと考えられる。

こういうイベントに賭ける戦略は過去に何回かご紹介した。オリンパスのケース(2011年12月6日付レポート「オリンパスの売り場」)。ギリシャの再選挙でユーロを買うケース(6月14日付レポート「『ギリシャ選挙とユーロ相場』を『キュレーション』」)。いずれもこの考え方で正解だった。今回も短期トレーディングのチャンスではないかと思う。これに賭けるなら、売られているユーロを拾うには良いところではないだろうか。

話を株式市場に戻そう。「小回り3カ月」という言葉がある。今年前半を振り返ると、1-3月は一本調子に上昇し、4-6月でそれを全部吐き出す下げとなった。但し、6月の半ばからは戻り歩調となっている。来週から7月だ。ここから新たな相場サイクルに入ると考える(先日述べた通り、実はもう戻り相場が始まっている)。

月初めの第一週は主要経済指標が目白押し。なんと言っても米国のISM景況感指数と6日の雇用統計に注目が集まる。このところ雇用統計は失望が続いてきたが、次回もまた下振れするようだと、今の相場つきから見て追加緩和期待が膨らむだろう。雇用統計に先立つ5日のECB理事会では25bpsの利下げ観測もある。日本では11日から2日間の日程で日銀の金融政策決定会合が開催される。今回は追加緩和があるというのが市場のコンセンサス。7月は金融相場の再来となることを期待したい。(前場引け後記)


(チーフ・ストラテジスト 広木 隆)

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