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経済ジャーナリスト 町田徹の“眼”

新端末・料金プランで、
明暗を分けたドコモとau

町田 徹 [ジャーナリスト]
【第8回】 2007年12月7日
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 携帯大手3社の競争の中で、7ヵ月連続最下位の屈辱に甘んじてきた“ガリバー”NTTドコモについに復活の兆しが出てきた。その起爆剤とされているのは、11月の最終週に投入したばかりの新端末(905シリーズ)6機種の人気と、同月から総務省の肝煎りで導入した「月々の通話料が安くなる」新料金プランの2つだ。対照的に、前月2位のauはこれまでの勢いを失い、大きく失速した模様。久しぶりに、2位、3位の逆転が実現するのかどうか、今日(12月7日)夕刻、電気通信事業者協会(TCA)が発表する「事業者別契約数」(11月分)に大きな関心が集まっている。

 「パナソニック製のビエラ端末が久しぶりの大ヒットを記録した。初日だけで5万台を売った」──。NTTドコモの社内で、11月の最終週、喝采があがった。26日から投入した新製品の販売好調を伝える情報が次々と飛び交ったからだ。満を持し、一括してまとめて販売を開始した6機種は、わずか5日間で「30万台前後を販売できた模様だ」(NTTドコモ関係者)という。

 端末の人気に加えて、11月最終週のドコモの好調を支えたのが、本コラムでも、以前にご紹介した同社の新料金プランだ。ライバルの間では、割賦制度など営業部隊にとって説明しづらい複雑なプランで、「定着には時間がかかるのではないか」(同業他社)と冷ややかな見方が多かったが、蓋をあけてみると、「月々のお支払いが軽減されるというメリットが、お客さまに好意的に受け入れられている」「(契約に)時間はかかったが、(説明の中身は)わかりやすかったとのアンケート調査結果が出ている」(NTTドコモ広報部)という。

 この料金プランを巡っては、背景に、受益者負担が明確でない携帯電話機の販売奨励金の削減を実施し、より利用者の負担の透明性を向上するように求める総務省の圧力があったことは周知の事実。しかし、メーカーや販売店からの強い反発もあって、当初は、むしろ実現を危ぶむ声の方が強かった。

 このため、業界のトップを切って新料金プランを打ち出したKDDIの場合、2つのプランを発表しながら、実際の販売は、実質的にほとんど従来と変わらない「フルサポートプラン」だけに絞り込んでいるのが実情だ。

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町田徹 [ジャーナリスト]

1960年大阪府生まれ。神戸商科大学(現兵庫県立大学)卒。日本経済新聞社に入社後、記者としてリクルート事件など数々のスクープを連発。日経時代に米ペンシルバニア大学ウォートンスクールに社費留学。同社を退社後、雑誌「選択」編集者を経て独立。日興コーディアルグループの粉飾決算をスクープして、06年度の「雑誌ジャーナリズム賞 大賞」を受賞。「日本郵政-解き放たれた「巨人」「巨大独占NTTの宿罪」など著書多数。


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