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7月5日 18時0分
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好調な米住宅関連指標〜どの程度信頼できるか〜 - 村上尚己「エコノミックレポート」

・7月3日レポート「悪材料に鈍感な米株式市場」では、重要指標であるISM製造業景況指数の悪化に対して、米株式市場があまり反応していないことを取り上げた。足元の世界的な景気減速がもたらす米企業の業績下方修正は、株式市場の想定を上回る恐れがあると指摘した。

・これに対して、以下のようなフィードバックを頂戴した。「今の米国経済指標をみると、製造業指標は悪化しているが、住宅市場指標は改善している。先行指標である住宅市場指標がより信頼できるのではないか」。鋭い指摘である。

・確かに、先月後半に発表された、住宅関連の経済指標は総じて事前予想を上回るものが多かった。実際に、住宅建設業界の景況感を示すホームビルダー景況指数は、2011年央から改善が続き、停滞していた新築住宅着工も増えている(グラフ参照)。


・また住宅販売・着工の復調を背景に、下落基調にあった住宅価格も下げ止まりつつある。リーマンショック後、歴史的な不動産バブル崩壊がなかなか収まらず、金利低下による住宅市場の刺激効果は僅かだった。ただ住宅価格下落が止まれば、低金利が住宅需要を増やすメカニズムが働くため、この点は米国経済の先行きを考える上で重要な変化である。

・問題は、住宅需要回復による成長底上げで、ISM景況指数の低下が示す世界的な景気減速の余波を吸収できるかどうかである。もちろん可能かもしれず、判断に迷うところだが、現状このシナリオに賭けるリスクは大きいと思われる。

・一つの理由は、低金利の効果で住宅需要は底堅いが、一方で米国の雇用・消費関連の経済指標の減速が続いていることである。4,5月の雇用統計が2ヶ月連続で伸びが10万人以下まで鈍化した。そして新規失業保険申請件数の動きをみても、まだ改善に転じているとは思われない(グラフ参照)。そして、労働市場の減速を反映してか、足元で消費者センチメント指数も低下し始めた。


・労働関連指標が減速している理由はいくつか考えられるが、海外需要停滞による米国の企業業績の減速で、春先以降労働市場回復にブレーキがかかり始めたことが一因とみられる。そうであれば、住宅市場復調の下支えがあっても、足元では労働市場を含めた米経済全体では、減速を余儀なくされているということになる。

・先行指標である住宅関連指標を重視する視点は重要だが、それが米経済全体にどの程度影響しているかを冷静に判断したい局面である。少なくとも、週末にかけて発表される米雇用・サービス業の景況感指数の動向を見定めてからでも遅くないだろう。


(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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