緊急ではないが重要な問題」への取り組みが将来、大きな差をつける「緊急ではないが重要な問題」への取り組みが将来、大きな差をつける Photo:PIXTA

ビジネスの世界では「緊急で重要な問題」が最優先されがちだ。しかし、それだけを最優先している企業、経営者、ビジネスパーソンは将来性に乏しい。その理由は、学生時代の「夏休みの宿題」を例に考えてみれば明白だ。(AKTANA International LLC プリンシパルコンサルタント 高橋洋明)

「緊急ではないが重要な問題」に
取り組むことを重視すべき理由

 前回、『「緊急で重要な問題」ばかりを優先すると、組織がダメになる理由』をお伝えした。

 企業や組織を長く存続させようとするなら、「緊急で重要な問題」だけでなく「緊急ではないが重要な問題」にいち早く取り組むことが、将来のリスクヘッジにつながるということだ。

 皆さんの周りでこのような取り組みができる人は、何人くらいいるだろうか?

「緊急ではないが重要な問題」を放置することは、例えば営業でいえば、もし今期の営業目標が達成できそうだった場合、そこで手を抜き、今期は良くても次期は目標達成が困難になるかもしれないということだ。

 そうならないように将来を見据えて、今から新規顧客の獲得に力を入れるとか、既存顧客のアップセル・クロスセルに取り組むなど、営業としてはやるべきことがたくさんあるはずだ。

 これが「緊急ではないが重要な問題」に取り組む意義である。

 結果を出し続けている営業は、常にそのような考え方や行動をしている。

 皆さんも結果を出し続けたいなら、営業活動を長期的な視野を持って明確な計画に落とし込み、着実に実行することをお勧めする。