「Dear Mr. Mike Davis.」このひと言で、あなたは信頼を失います。

外資系企業で役員秘書を18年経験したプロフェッショナルが、ネイティブにほめられるワンランク上の英語を語る! 「できません」「わかりません」と言えないハードな仕事から学んだ、ネイティブに一目置かれる英語とは?

ハイクラス英文法、電話、来客対応、メール、パンクチュエーション、ビジネス英単語etc。

最新刊『ネイティブにほめられる英語』の著者である西真理子氏が、そのエッセンスをやさしく語ります。

【実話】文法的には正しいのに、相手を怒らせた英語

文法的には正しいのに、相手を怒らせてしまった!

 外資系企業で働くAさん。上司は日本人ですが、取引先は海外企業が多く、面談申し込みや会食設定なども英語で行います。

 上司に急な出張が入り、上司に代わって取引先に申し込んだ会議をいったんキャンセルせざるを得なくなりました。

 このときAさんはI would like to cancel the appointment scheduled for November 5. I will contact you again.(11月5日の約束を取り消したく思います。またご連絡します)と連絡したのですが、先方から返事が来ません。

 そのうち上司に呼ばれて「11月5日のアポの件で先方から嫌味を言われた」と叱責されたそうです。

 I would like toとていねいな表現を使いましたし、何がいけなかったのかAさんにはわかりません。困惑するAさん。状況を日本語で整理してみましょう。

(1)面会相手は取引先
(2)今回の面会はこちらから申し込んだ
(3)こちらの都合で当初の予定がダメになり、また連絡することとなった

 上記3点を踏まえて、日本語でビジネスメールを書くとしたらどんな内容になりますか。

 おそらく「恐れ入りますが、上司の山田は急な出張が入ってしまい11月5日にお伺いできなくなりました。お手数ですが、別途設定をさせていただけないでしょうか」と、こんな感じになるのではないでしょうか。