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本社を変えるには子会社から
日立建機が狙う新・成長戦略

週刊ダイヤモンド編集部
2012年7月13日
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建機業界初となる「日立建機日本」のポイント制度「RSSポイント」。 貯まったポイントは1000アイテム以上の商品と交換できる

 6月20日、日立建機の子会社で、国内のレンタル、販売、保守サービスを一括して取り扱う「日立建機日本」は、独自のポイント制度の運用をスタートした。建機業界でも初めてとなる「RSSポイント」は、レンタル、セールス、サービスの頭文字から取っている。

 建機のユーザーがどれか1つのサービスを利用すると、購入金額に応じてポイントが貯まる。2つ、3つのサービスを同時に利用すると、ポイントは2倍、3倍になる。貯まったポイントは、建機に使う純正部品のほか、食品や日用雑貨、旅行などの商品と交換できる。

 ユーザーには、家族経営の土木建築業者が多いので、家庭の主婦を意識して商品をチョイスした。まず、“社長の奥様”を味方に付けようという作戦だ。すでに、1000アイテム以上の商品を取り揃えており、今後も拡充していくという。

 RSSポイントの狙いは、複数取引を増やすことにある。同社の顧客約5万社のうち、2つ以上のサービスを利用しているのは全体の約10%に過ぎず、まだまだ拡大の余地がある。その一方で、複数の事業で取引実績がある顧客には、ポイント還元率を上げて、最終的には「丸ごとお任せ」という状態に高めていく。多面的なサービスで顧客満足が上がれば、簡単には価格競争に巻き込まれない。

 だが、この話は、日立建機日本が、従来以上に顧客に密着するために新しいポイント制度を考え出したというに止まらない。じつは、子会社でありながら、親会社の日立建機でさえ成し遂げられなかった「企業文化を変える」「会社の仕組みを変える」という“大役”をも担っているのだ。前社長の木川理二郎会長と現任の辻本雄一社長以下、本社経営陣のゴーサインで進めている隠密作戦でもある。

 なぜなら、かつて建機業界では、レンタル・ビジネスという分野は、相対的な地位が低かったからだ。建機メーカーにとって、あくまで新車の販売がメインのビジネスであり、付随的に発生したレンタルは脇のビジネスだった。メーカー自ら手掛ける意思がなかったことから、レンタルのニッケンやアクティオなど、建機に強いレンタル専業の広域事業者が誕生した。

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