「売れない」――このことに苦労しているセールスパーソンは数えきれません。その一方で、確実に売上を伸ばし、常に上位の成績を誇っている人がいます。トップセールスと呼ばれる人たちです。営業に関連する本の多くは、著者の実績に紐づいた方法ですが、『3万5000人を指導してわかった質問型営業でトップセールスになる絶対法則』は、「トップセールスの共通点」を見出し、「トップセールスになる絶対法則」を伝えるものです。属人的な内容を「誰でも使える技術」としてまとめました。
本当にすごい人たちはいったい何をやっているのか? 極力わかりやすくお伝えすることに成功しました。AIやサブスクリプションなど、セールスパーソンを介さない営業手法は開発されていますが、セールスパーソンの役割は減るどころか、ますます重要性を増しています。ぜひ、最強の営業力を身につけて、営業を「楽しくうれしく感動的なもの」にしていきましょう。

「トップセールスの共通点」を発見!
「トップセールスになる絶対法則」はこうして生まれた

 私は、これまで約3万5000人の営業指導をしてきました。現場のセールスパーソンはもちろん、経営者や営業幹部のお手伝いもしており、上場企業から中小企業まで、自動車、住宅、保険、小売りなど、BtoBやBtoCの業態に関係なく、業種は多岐にわたります。まったく売れなかった人が売れるようになる姿を数え切れないほど見てきました。

 私の営業指導はシンプルで、大きく分けると、次の2つです。
・説明中心のセールスから質問中心のセールスに変える
・同行営業して、具体的にお手本を見せる
 すると、研修に参加した人は「なるほど、そういうことですね!」と言ってくるのです。早い人だと、3ヵ月でトップセールスに育ちます。

 質問型営業を発信してから10年がたちました。関連書籍は14冊。4年前に始めたポッドキャスト番組「青木毅の質問型営業」の配信は200回を超え、1万人以上のリスナーがいます。質問型営業が普及することで、営業を「つらく厳しく大変なもの」から、「楽しくうれしく感動的なもの」に感じる人が増えてきました。

 私の経験が世の中の役に立っていることに、喜びを感じています。

 そんな私ですが、かつては、説得型の強引な営業を行っていました。「相手に嫌がられても、熱意を持って説明する」営業方法です。成績は確かに上がったものの、無理がたたってしまい、完全につぶれてしまいました。営業ができなくなったのです。当然、部下がついてこなくなり、組織も崩壊しました。

 それから3年後、私は奇跡的な復活を遂げたのです。商品の説明を一切することなく、成約。この不思議な出来事を通して、「営業の本質」に気づいてしまったのです。