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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

カリスマ性は不要 
必要なのはリーダーシップ

上田惇生
【第8回】 2007年10月25日
著者・コラム紹介バックナンバー
新しい現実
ダイヤモンド社刊 1700円(税別)

 「新しい現実を踏まえた政治のモットーは、カリスマを警戒せよでなければならない」(『新しい現実』)

 ドラッカーは、20世紀ほどカリスマ的なリーダーに恵まれた世紀はなかったという。その代表格が4人の巨大なカリスマ、ヒトラー、レーニン、スターリン、毛沢東だった。

 そもそもカリスマは唯一無二とする万能薬まがいのプログラムを手にしない限り、なにもできない。それら万能薬を強制するうえで力を発揮できるにすぎないからである。

 ところが、いまやそのようなプログラムが存在しない。したがってカリスマ的リーダーはまったく不要である。リーダーシップは必要である。しかしそれは、今日リーダーシップと名づけられ喧伝されているものとは違う。それはいわゆるリーダー的資質とは関係ない。カリスマ性とはさらに関係ない。

 リーダーシップにはいささかの神秘性もない。それは平凡で退屈なものである。

 リンカーンほどカリスマ性のない人物はいなかった。チャーチルにもカリスマ性はなかった。

 それどころかカリスマ性はリーダーたらんとする者を破滅させる。ほかならぬそのカリスマ性が、自らの不滅性を妄信させ、柔軟性を奪い、変化不能とするからである。「リーダーシップの本質は行動にある。リーダーシップそれ自体はよいものでも望ましいものでもない。それは手段である」(『未来企業』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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