今、社長の人も、これから社長を目指す人も、さらにレベルアップ、スキルアップするためには、何をどうすればいいのでしょうか? 人気コンサルタント小宮一慶氏の最新刊『社長の成功習慣』(ダイヤモンド社、9月5日発売)は、経営者になる人にぜひ身につけてほしい50の行動習慣について解説した社長のための教科書です。本連載では、同書から抜粋して、経営者としていっそう成長するためのポイントについてお伝えしていきます。

いつも素直でいられるようになるため<br />毎日、祈ることを習慣にしてみるPhoto: Adobe Stock

 

「今日1日、素直であれますように」と毎日、神棚に祈る

 前回ご説明した「素直の3ステップ」に関連して、もう1つお伝えしておきたいことがあります。

 それは「どうすれば素直になれるのか」ということです。

 これも、松下幸之助さんのお話が最も参考になるのではないかと思います。

 松下幸之助さんは、朝起きると神棚に向かって「今日1日、素直であれますように」とお祈りしていたそうです。そして夜寝る前は「今日1日、素直であったかどうか」を反省していたといいます。

 こんなエピソードがあります。松下幸之助さんが新入社員に「人生を生きていくうえで一番大事なことは何か知っているか?」と尋ねたことがあるそうです。

 「素直さでしょうか」と答えた新入社員に対し、松下幸之助さんは「そのとおり。あなたたちは自分が素直だと思っているかもしれないけれど、私は絶対に負けない自信がある」とおっしゃったのだといいます。

 「私は朝起きたら神棚に向かって『今日1日、素直であれますように』と祈り、寝る前には『今日、素直だったかどうか』と反省している。これをあなたたちが生まれる前からやっているんだからね」、と。

 このエピソードは私がその新入社員だった方から聞いた話ですが、ここから分かるのは、素直というのは訓練次第でなれるということです。

 自分が素直でありたいと思い、素直であるかどうか、振り返って反省する。その習慣があれば、素直になることはできるのだと思います。