ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

ペット連れで満足、カードで不満
満足と落胆を経験した伊豆の旅

莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
【第113回】 2012年7月19日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 わが家で犬を飼うことにした。アメリカ留学帰りの娘の影響によるものだ。もともと犬が大好きな私はもちろん反対しない。しかし、娘はペットショップで小さな命を売買するような形で犬を飼うのではなく、見捨てられた犬を引き取って飼おうと提案した。そのごもっともな主張には頷くしかなかった。

 そこで生後4ヵ月のシーズーの雌と出会った。目にすこし傷があり、未熟児だったこともあり、おそらくブリーダーが商品価値はないと見て、見捨ててしまったようだ。衰弱しきり、幼い命が断たれようとしたところで、幸い、動物保護のボランティア団体に引き取られ、危ないところで命拾いした。

 ボランティア団体がその子の里親を探したところ、わが家と出会い、3週間前の6月23日にわが家の新しい一員となった。非常に呑み込みの早い小犬で家に来たその日からすっかりわが家に溶け込み、今や元気で活発な女の子として楽しい毎日を送っている。「らら」と名付けられ、自分の名前や基本的な指示も完全に覚えた。

 やがて赤ちゃん小犬の幼稚園に連れて行ったり、公園デビューして毎日散歩したりするようにもなった。子犬の社会勉強のために、この間の3連休を利用して、伊豆にも遊びに行った。そこで今回のコラムの本題に入る。

犬と泊まったペンション

 数ヵ月前に、とある大手旅行会社から、伊豆を中国人観光客にアピールする方法はないかと相談を持ちかけられた。私は非常に乗り気だ。というのは、冬になると、首都圏を訪れる海外のお客さんにお勧めできるところは非常に少ないからだ。伊豆は冬でも気候が温暖で、河津桜は2月にすでに咲き誇る。夏は夏で、海があり、高原もあって、いろいろと楽しめる。何よりも伊豆を知っている中国人はわりと多い。

 いうまでもなくそれは川端康成の『伊豆の踊子』のおかげだ。小説『伊豆の踊子』を読んでいない中国人の心にも、山口百恵が演じる踊り子の笑顔が焼き付いている。こうした伊豆の「売り」を知っているだけに、これまで私自身もこの伊豆をより多くの中国人に知ってもらうために、取材したり中国の旅行視察団を伊豆に連れていったりしてきた。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

莫邦富(モー・バンフ) [作家・ジャーナリスト]

1953年、上海市生まれ。85年に来日。『蛇頭』、『「中国全省を読む」事典』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーに。そのほかにも『日中はなぜわかり合えないのか』、『これは私が愛した日本なのか』、『新華僑』、『鯛と羊』など著書多数。


莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

地方都市の勃興、ものづくりの精度向上、環境や社会貢献への関心の高まり…中国は今大きく変わりつつある。先入観を引きずったままだと、日本企業はどんどん中国市場から脱落しかねない。色眼鏡を外し、中国ビジネスの変化に改めて目を凝らす必要がある。道案内人は日中を行き来する中国人作家・ジャーナリストの莫邦富氏。日本ではあまり報道されない「今は小さくとも大きな潮流となりうる」新発見を毎週お届けしよう。

「莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見」

⇒バックナンバー一覧