「Pinterest」が持つ3つのストロングポイント

 なぜこの「Pinterest」がユーザーの中毒性を引き起こしているのだろうか。その魅力として、主に次のようなことが挙げられる。

①画像が中心で、投稿と共有が簡単
②「人」ではなく「モノ」に焦点があてられている
③共有機能はあるものの、自分で見ているだけでも楽しめ、友人や他ユーザーとのつながりが少なくても十分楽しめる

 こうして挙げてみると、気づくことがある。人はゆるやかで、シンプルなつながりの中に居心地の良さを感じるということだ。

 それは、好きなものの画像を掲示板に貼り付けるだけ、というとてもシンプルで、着飾る必要がほとんどない点から見て取れる。

 そして何よりも大きいのが、Facebookのように「人」ではなく「モノ」を中心としたコミュニケーションである分、もろに自分というパーソナリティに焦点が当たり過ぎない、という点だろう。共有機能はあっても、あくまでも自分で楽しむアルバムのような感覚で、人の評価はオマケ的に捉えればそれで済む。このどことなく気楽なつながり方こそ、「Pinterest」がユーザーを魅了する理由だと言える。

「ゆるやかでシンプルなつながり」を、人々はどこかで求めている。そう、長居する場所は居心地がよくなければならない。疲れる場所には長居はできないのだ。