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脱オタク!「非モテ」ファッション通販サイトが示す
キュレーション型ECの日本的発展

吉田由紀子
2012年7月25日
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 運営は、“もてない人のためのSNS「非モテ+」”で話題になった株式会社ホットココア。

 「SNSを運営する中で、ユーザーからどんな洋服を選べば失敗がないのかと言った質問が多く寄せられたんです。ならば、その声に応えようと立ち上げました。失敗しないコーディネ―トを提供することで価格以外の付加価値を付け、誰もが迷わずに買えるようにしました」(ホットココアEC事業部長 大場正之氏)

 反響は予想以上。5月のリリース時には用意していたセットが早々に完売。6月は前月の2倍の販売実績を残している。同社では反響の大きさに、今秋からシーズンごとの定期購入サービスも始める予定だ。

 「全身コーディネートはもちろんですが、“着回し”も大事だと考えています。1コーディネートだけではなく、何コーディネートもできるようなセット。例えば10点ほどのセットで、5コーディネートできるといったカタチですね。春夏秋冬、シーズンごとに届くサービスを想定しています」(同氏)

 また、Trunk Clubのような個別コーディネートサービスも視野に入れているという。

 成長を見せていた「ZOZOTOWN」http://zozo.jp/が、今年3月の決算で上場後初めて業績の下方修正を迫られるなど、ファッション系ECが市場開拓に苦しむ昨今。「メンズファッション+」は、オタク層へのコーディネ―トという切り口で眠れる市場を切り開いたと言える。

 今後、国内でのキュレーション型ECの展開を考えると、実はシニア層にこそ最も親和性の高いサービスではないかと、筆者などは思う。個別の嗜好・生活形態などを細やかに汲み取り、最適のものを提案するサービスは、リアル店舗への買い物が難しい高齢者に最も喜ばれるサービスだろう。

 物量、低価格、配送の便利さなどを売りにする超大手EC。そこに対抗していく上でキュレーションサービスは、今後一層重要なキーワードになるだろう。ネット世代が高齢化するにつれて、コンシェルジュ的な「かゆいところに手が届くサービス」を備えた通販サイトが、日本のEコマースのメインストリームになっていくかもしれない。

(吉田由紀子/5時から作家塾(R)

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