住宅ローンの比較サイトは、広告の集合体と考えよう

 昨今、人気が高い住宅ローンといえば、「ネット銀行」などと呼ばれている金融機関でしょうか。一部は店舗を持っているところもありますが、昔からある銀行などとは異なる新興勢力として、著書『いますぐに、住宅ローンを借り換えしなさい!』では「ネット銀行など」という呼び方でご紹介してします。

 これらの多くは魅力的な金利水準で住宅ローンを取り扱うと同時に、保証料や一部繰り上げ返済の手数料が無料であるなど、借入時のコストや使い勝手も優れていると評価されています。筆者も基本的に賛同する部分は多いのですが、インターネットの「住宅ローンの比較サイト」での評価が非常に高い点には注意も必要でしょう。

 その理由は単純明快。要するに、サイトの大切な広告主だからです。

  サイト(ブログは除く)を運営するためにはさまざまな費用がかかります。住宅ローンを借りる人のためにボランティアでやっているはずはありません。
見栄えのよい比較サイトほど、広告料という収益を得るために運営しているか、あるいはスポンサーが利用者を集めるために運営させているかのいずれかです。
  とくに、明確な根拠もなく、「人気ランキング」と謳っているサイトを鵜呑みにしてはいけません

  これらのサイトでは、広告主であるネット銀行などが訴求したい「保証料が無料」という点などが強調されていて、保証料が必要な金融機関の金利は0.2%を上乗せした実質金利で表示されているのが通常です。確かにそれは事実なのですが、一方でこちらも実質金利に影響を与えるはずの、高額な融資事務手数料(融資額×2.1%など)についてはまったくふれられていないところさえあります。
  閲覧する場合は、かなり恣意的な比較が多いという点を理解しておいてください。

  なかには、大手の金融機関の金利は最優遇金利で表示せずに比較しているところもあります。最優遇金利で借りるのは難しいからだという理由のようですが、本当にそうなのでしょうか。先日、筆者の事務所に相談に来られた方は、ある事情から1つのメガバンクの審査に通りませんでしたが、他の2つのメガバンクの審査には無事通り、いずれも最優遇金利での融資が承認されています。
  ネット銀行などでも、勤務先や年収などの条件が結構厳しいところもありますので、単に「最優遇」という発想がないに過ぎず、審査に通れば優遇金利で借りられ、そうでなければ落ちるだけの話なのです。

 著書のなかでも、ネット銀行などの住宅ローンについては、メリットだけでなく、あまりふれられていない注意点も含めてお伝えしておきましたが、次ページ以降で、その一部をご紹介することにします。