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7月26日 18時0分
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米国株と原油価格の共通点〜金融緩和期待で支えられている〜 - 村上尚己「エコノミックレポート」

・今週、米国株市場で再び調整地合が強まっている。主要企業の4―6月決算発表で、世界的な景気減速を背景に売上が事前予想に達しない企業が多いことが一因である(7月23日レポート参照)。また、欧州問題への懸念によるリスク回避姿勢の強まりも影響している。今週、米国10年金利は1.3%台まで低下し、6月初旬に米国株が安値をつけた時の水準を下回っている。このため、米国株と米国債券市場の値動きの乖離が鮮明になっている(グラフ参照)。


・さすがに、現在の米国の長期金利は低すぎる領域に入っており、この水準が長期化する可能性は低いだろう(6月1日レポート参照)。ただ、目先は、金融緩和策や欧州問題早期収束への期待などから上昇していた米国株が、実体経済を反映する長期金利低下に追随し調整する展開に、引き続き警戒したいと考えている。

・一方、マーケットでリスク回避ムードが強まる中で、株式同様に景気動向を反映する、国際商品市況のインデックスであるCRB指数は6月初旬のボトムから反発、4月半ばの水準まで戻している。天候不良による穀物価格高騰に加えて、ECB・FRBによる金融緩和への思惑に、米国株同様に原油先物市場などが敏感に反応しているとみられる。

・ただ、国際商品市況の値動きの詳細をみると、商品市況全般が上昇しているわけではない。銅、鉄などの産業用金属価格は、通常、原油などのエネルギー価格と同様に動くが、足元で反発するエネルギーや食品価格に逆行し、年初来安値を更新し調整が止まらない(グラフ参照)。産業用金属価格は、製造業の生産活動に伴う需給変動が影響するが、世界的な景気停滞が金属価格の下落をもたらしているとみられる。


・実際に、世界の商品市況の需給に影響を及ぼす、中国による鉄鉱石の輸入価格の変動をみると、足元で2011年秋口の水準まで再び急落している(グラフ参照)。中国経済の減速が、金属価格下落に大きく影響しているとみられる。


・CRB指数の変動に対する影響が大きい原油価格は、中央銀行による金融緩和への期待で日々変動するが、足元では世界的な景気動向の影響が過小評価されている可能性がある。とすれば、先に紹介した米国株式同様、原油価格にも調整リスクがあるということになる。

・なお、今週に入って、米WSJなど主要メディアでは、来週(7月31日、8月1日)FOMCにおける、追加金融緩和策導入の可能性を指摘する報道が相次いでいる。微妙なところだが、FRBは市場を失望させない配慮は示しつつも、今回は追加の量的緩和策を見送る可能性が高いと予想している。


(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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