『ロス婚』の著者自らが結婚をロスト!?
傷口に塩を塗りながら「あの噂」を分析

 突然だが、筆者は先日、離婚した。

「『ロス婚』などという連載を書いていたら、自分が結婚をロストした」という、全く笑えない状況になってしまったわけだが、実際には色々大変なのだ。今までは少し引いた目線で離婚を論じたりしていたものの、当事者の苦労が身に染みてわかったことだけが、せめてもの救いだろうか。

 そんな私を慰めるためか、何人もの友人に吹き込まれたのが、「バツイチはモテるらしい」という出処不明の都市伝説である。

 正直、自分がモテるとは思えないし、励ましのつもりで言ってくれていることもわかっている。そして、まだ離婚してから日が浅いため、そんな気持ちにもなれないので、軽く受け流していた。

 しかし、そう言われると気になるのが人間というもの。試しにGoogleに「バツイチ」と打ち込んでみると、「バツイチ 男性 もてる」という嘘みたいな予測検索ワードが出てきた。

 ここまでくると、いよいよ気になってきてしまったので、いつかくるであろう恋愛、再婚の参考にするためにも、自分の傷口に塩を塗りながら、真偽を検証していきたいと思う。

 バツイチとはご存知、戸籍に「×」が付くことが由来とされる、離婚経験者を指す呼び名。「バツ」という言葉のイメージが示すように、本来はマイナス的なニュアンスで語られることが多かった呼称だが、むしろ「モテる」とはどういうことなのか。

 厚生労働省の『人口動態統計の年間推計』によると、2010年の離婚数は25万件。結婚数は70万件だということを考えると、かなり多い数字だ。そんななか、離婚が珍しくなくなった昨今は、離婚に対するマイナスイメージを持つ人が少なくなってきたことは確かのようだ。そのことも、「バツイチはモテるらしい」という都市伝説に影響していると思われる。