そのような生徒には「本当に理解する」とはどういうことか、気づいてもらえるような指導をします。
  「本当はわかっていないんだよ」ということを、身をもって気づいてもらうようにするのです。

 具体的には、解説した問題の類題を解いてもらいます。
  その類題も、途中式を暗記するだけで解けるようなものではなく、解説した問題の解き方の根本的な意味がわかっていないと解けないような問題をあえて選びます。

 このような問題を解いてもらうと、生徒はたいていの場合、「あれ、わかってたはずなんだけどなぁ」と口にして、苦戦します。
  そんなとき、私は、「わかってたつもりになってたと思うけど、本当の意味ではわかっていなかったっていうことなんだよ」と言って、本当に理解してもらえるように解説をします。

 このような指導を繰り返し行うと、生徒は、本当に理解するということがどんなことが徐々にわかるようになります。

 算数・数学が得意な生徒に共通している点として、「いい意味であきらめが悪い」、「自分が本当に納得するまで理解しようとする」という2点を挙げました。お子さんの勉強を見てあげるときは、この2点に注意して、粘り強く指導してあげることが大切です。

 「勉強しなさい」と上から言うだけでは子どものモチベーションは上がりません。子どもと同じ目線に立って、算数・数学が好きになり得意になるように、一人一人のペースを大切にしながら導くようにしましょう。


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