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7月31日 18時0分
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今年も年末にかけて株式市場は戻りますか? - 村上尚己「エコノミックレポート」

・昨日開催した当社オンラインセミナー(チャット駆け込み寺)で、以下のような質問を頂戴した。「過去数年同様2012年も、株式市場は夏秋までの調整局面を経て、年末にかけて戻る同様の展開が訪れるのでしょうか?」

・これに対して以下のようにお答えした。「米国の経済指標が依然下げ止まらないため、2011年末のように、株式市場が戻るにはまだ時間がかかる。市場が再び混乱するリスクが残っている」。4月雇用統計直後の5月7日レポートで慎重姿勢を示して以降、欧州債務問題で市場が一喜一憂している中で、筆者の慎重な見方は基本的に依然変わっていない。

・続いて以下のようにお答えした。「いずれは、各国の金融緩和や欧州問題への疑念で実現した低金利が再び経済活動を支える。世界経済の減速に歯止めがかかり、年末までのタイムスパンでみれば、2010、11年と近い展開になるのではないか」(グラフ参照)。年末まで見据えれば株式市場で戻りが想定できるのは、先進国だけでなく、中国を含めた新興諸国が2012年になって金融緩和を続けており、その効果が現れると考えているためである。


・欧州債務問題の先行きが見えず、緊縮財政が足かせになると懸念されているが、南欧諸国に課せられた極端な財政縮小も「現実路線」に修正される方向にある。一方、中国でも2009年ほどの大規模の拡張財政は期待できないにしても、財政支出は前年比+20%前後の伸びで増えている。新興国と日本については、財政政策が経済活動を支えている。

・そして、現在市場の注目を集めている、ECB(欧州中央銀行)による金融緩和で、南欧諸国の金利を低下させれば超緩和的な金融環境が整う。今週期待されている対応が実現するかどうか予断は持てないが、いずれECBは「最後の貸し手機能」を発揮するなど、強力な金融緩和策を余儀なくされると考えている。

・金融緩和策の効果について懐疑的な見方がメディアで増えているが、緩和効果は少しずつ滲み出始めている。実際に、米国と中国において住宅価格が下げ止まり始めている。米国の住宅価格は2012年2月から3ヶ月連続上昇している。また、中国においても、住宅価格は先月6月から上昇に転じる兆しがでてきた(グラフ参照)。金融緩和・低金利の景気支え効果は、各国の住宅市場を通じて現れ始めている。


・このシナリオのリスクは、欧州経済の落ち込みが各国の貿易縮小を招き、ようやくあらわれ始めた金融緩和の景気押し上げ効果が相殺されることである。このリスクは一部で顕在化しており無視できないが、この点について別の機会にご説明したい。


(チーフ・エコノミスト 村上尚己)

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(マネックス証券)


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