真っ黒だったチャドルがおしゃれになってきた!

ちきりん ええ。それと、どこだったか国名は忘れてしまいましたけど、イスラム圏では旅行者向けのインフォメーションセンターも男女別のところがありました。旅行者も男性は女性と分かれて情報を聞くようになっていて、そこで働く人も男女で部屋を区切ってあるんです。男女が同じ部屋で働いてはいけないというルールがあると言っていました。

石谷 中東諸国は「地球の歩き方」でも、女性ライター、取材者が行ったりすることがありますけど、男性でないと、話を聞くことができないところもあります。

ちきりん そうですよね。あれでは取材ができないですよね。

石谷 だからこそ、ちきりんさんに行っていただく価値がある(笑)。中東・アラブ諸国もチェニジアまで行くとだいぶ開けていて、びっくりしたのは婦人警官がいたりしました。

ちきりん へー、チュニジアって進んでいるんだ? イランあたりでは考えられないことですよね。

石谷 でも、いまは政変でどうなっているのかわかりません。いま、取材に行くとして、いちばん厳しいのはサウジアラビアあたりではないでしょうか。個人旅行では行けないので。

ちきりん やっぱり、そうですか? なんといっても聖地ですもんね。

石谷 まず、ビザがおりません。ビザを取得できるのは、商用かメッカに巡礼かですね。観光目的だとかなり厳しい条件のパッケージツアーでないと難しいです。

ちきりん サウジアラビア大使館に勤めてた友だちがいて、その伝手で「行けるかな?」って聞いたら、「女一人でサウジアラビアなんてあり得ない!」って言われました。ところで、『リビア編』の年号はまだ、2011年なんですね。

石谷 そうですね。残念ながら、いまは取材したくても、取材のしようがありませんから。

ちきりん 『世界を歩いて考えよう』にも書きましたが、海外では去年まで行くことができた国や地域に、突然行けなくなるということがありますよね(『世界を歩いて考えよう』220〜226ページ、「旅をより楽しむために・その1旅をするタイミング」)。だからこそ、行けるときに行っておかないと、見ておかないと、と思います。

石谷 まったくそのとおりだと思いますね。

ちきりん ところで先日ドバイの空港を使った時に気がついたんですけど、イランの人が着ているチャドル。あれが最近、オシャレになってきてるんです。真っ黒じゃないといけないものですが、袖口や首回りにビーズをつけ始めてる……私はそのうちカラーのものが出るに違いないと思ってます(笑)。

石谷 イランは観光大国でもあるので、ホント、お勧めですよ。ちきりんさん、イランにはまだ行かれてないんですいよね。

ちきりん はい、まだです。

石谷 ぜひ、行ってみてください。