海外の金融機関の特徴を理解する 2012年8月20日
Q2

海外の金融機関にはどのような種類がありますか?

 日本人が利用する場合、海外の金融機関は大きく次の5つに分けることができます。

(1)オフショアの金融機関
オフショアバンクはオフショア(タックスヘイヴン)の銀行の総称ですが、一般にはマン島やチャネル諸島などイギリス周辺の自治領に設立された銀行を指します。その多くはイギリスの大手金融機関の子会社で、ドル・ユーロ・ポンドの主要通貨で決済口座を保有できるのが特徴です。

 オフショアバンクは投資口座を持っていないのがふつうですが、一部にはファンドを販売するところもあります。また、ヨーロッパの株式市場に広く投資できるオフショア証券会社もあります。

(2)香港・シンガポールの金融機関
香港とシンガポールは旅行などで訪れる機会も多く、日本人にはもっとも身近なオフショア金融センターです。

 香港は銀行と証券会社の壁がないため、銀行でもファンドを購入したり株式(香港株)を売買できます。香港のオンライン証券会社と組み合わせれば、投資の選択肢はさらに広がります。

(3)アメリカの金融機関
アメリカ市場の株式・ファンド・債券などに投資する場合は、アメリカのオンライン証券会社を使うのがもっとも便利です(ただし日本人に口座開設を認めている証券会社は限られています)。

 アメリカの銀行は原則としてSSN(社会保障番号)がないと口座開設してくれませんが、多数の日本人顧客を抱えるハワイの銀行は、例外的に日本人旅行者でもパスポートだけで口座開設してくれます。

(4)エマージング諸国の金融機関
先進諸国は一般に金融機関への口座開設を居住者にしか認めていませんが、観光業が重要な産業になっていたり、海外からの投資を促進したいエマージング諸国では、ビザを持たない旅行者でも銀行・証券会社を利用できる場合があります。アジアでは中国・韓国・タイ・マレーシア・インドネシア・フィリピン・ベトナムなどで現地の金融機関に直接口座を開設できます(日本から郵送で口座開設できるところもあります)。

(5)プライベートバンク
富裕な個人顧客の資産運用を目的とした金融機関で、狭義には無限責任のパートナーシップで運営されるスイスの銀行をいいますが、大手金融機関の富裕層サービスもプライベートバンクと呼ばれることがあります(最近では、両者を区別する意味で「プライベートバンキング」や「ウエルスマネジメント」などの名称が使われます)。

 プライベートバンクの特徴は銀行口座と投資口座が一体化していることで、複数通貨での預金はもちろん、世界の主要市場の株式・債券やファンド(ヘッジファンドを含む)、金などの商品に投資することができます。最低預金額は通常100万ドルですが、スイス・プライベートバンク協会に加盟する老舗銀行は500万~1000万ドルに設定されています。

<最終更新:2012/08/01>

 


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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