本では他にも、通常ならテキストには掲載されないような、人物や歴史のことも盛り込みました。たとえば経済学者のジョージ・アカロフの“The Market for Lemons”(レモン市場)という論文もそんな憂き目を見ていましたが、『この世で一番おもしろいミクロ経済学』の第4章「リスク」で取り上げています。ちなみに、彼はこの論文でノーベル経済学賞を受賞しました。

『この世で一番おもしろいマクロ経済学』で見えた<br />経済学のテキストをおもしろくする<br />たった一つの冴えたやり方アカロフもミクロ編に登場。ちなみに「おめでとう、これできみもノーベル賞じゃ!」というセリフは、本書では度々登場する。聞けば、バウマン氏のコメディでは鉄板ネタだとか。『この世で一番おもしろいミクロ経済学』49ページより。

マクロとミクロの一番大きな違いは、
「ケンカ」しているかどうか!?

――経済学は難しいのに、どうしてあなたは経済学を専攻しようと思ったのでしょうか?

『この世で一番おもしろいマクロ経済学』で見えた<br />経済学のテキストをおもしろくする<br />たった一つの冴えたやり方本拠地シアトルで取材に応じてくれたヨラム・バウマン氏。

 私は政策の問題に関心があり、特に環境に関する政策に関心がありました。私が専門的にやっているのは、環境税制改革です。日本は消費税の増税が最近可決されましたね。税金の問題には、常に関心を持っております。

――経済学者というと、研究対象が普通マクロかミクロに分かれますが、あなたはどちらですか。

 ミクロですね。環境問題についてミクロからアプローチする研究をしています。マクロについては……ジョークを言うだけです(笑)。ミクロについてはほとんどの経済学者は同じ意見を持っていますが、マクロ経済学者は常にケンカをしています。ですので、そういう経済学者についてジョークを言うのは朝飯前、というわけです。

――最後に、ギリシャ危機以降、ヨーロッパで起こっていることをどう思うか、教えてください。

 disaster(最悪の事態)ですね。本では、通貨を一つにすることは結婚と同じようなことで、うまくいっていないときにそのまま結婚を続けるのがいいのか、離婚した方がいいのか、という問題も取り上げました(注)。どちらの選択もいい結果を残さないと思いますが、ポール・クルーグマンなら「ユーロを作ることは最初から間違っていた」と言うでしょうね。私は、ユーロを作ったことは、経済的な試みというよりも政治的な試みなのだと思います。

――ありがとうございました。

(注)『この世で一番おもしろいマクロ経済学』第11章「外国為替――通貨を取引するための不確実な手段」で詳しく解説されている。

 

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(笑い声が大きいので、音量にはくれぐれもご注意ください)