今回は、女性社員のマネジメントにおいて、上司が絶対に言ってはいけない言葉を紹介します。
上司と女性社員のコミュニケーション不全の発端は、「上司が何気なく発した一言」であることが多々あります。しかも、言った本人はそのことに気づいていないケースがほとんど。女性がそのとき受けた不快感を包み隠してしまったら、コミュニケーション不全どころか、関係不全の引き金を引いてしまったことすら、上司に気がつく術はありません。しかし、このようなNGワードを「伝えるべき言葉」に変えるだけで、ポジティブに変わるのも女性なのです。ですので、言ってはいけない言葉と伝えるべき言葉をセットでご紹介します。

言ってはならない2トップは
「切り捨て」「比較」ワード

「代わりは他にもいるんだぞ!」

 これは女性には絶対に言ってはならない一言の代表格です。上司サイドの思いとしては「這い上がってこい」「もっとがんばれ」という、部下を鼓舞する気持ちで放つ一言だと思います。

 万が一、負けず嫌いの女性部下であれば「なにくそ」と思って、発奮するかもしれません。しかし、失敗に対して過剰に自分を責める傾向、失敗を内在化する傾向がある多くの女性にとって、このような一言は「私は存在価値のない人間」「いらない人間」と、戦力外通告を受けたように感じてしまいます。やる気のある女性の気持ちを潰してしまわないよう、このように「いつでも切り捨てる用意がある」と匂わせるような言葉は使わないでください。

 もう1つ、女性に使っていただきたくないのが、「他人との比較を匂わせるような表現」です。

「Aはもう1人で客先に行けるのに、お前はまだまだだな」

 上司としては、このように伝えることで、部下を発奮させたいといったところでしょう。しかし、女性はまわりをよく見ています。Aさんが自分よりもできることは、上司から言われなくてもすでに気がついているのです。

 万が一、両者が切磋琢磨で互いに成長し合う関係であればいいのですが、そうでない限り、女性部下にとって、上司からのこのような一言は、「キズ口に塩を塗られた」に等しいです。上司にこのようにたたみかけられたら、なけなしのモチベーションも吹き飛び、自信を喪失してしまいます。