年初以来の景気回復期待
に沿って日米長期金利上昇に

 次に示すCSIインデックスは、Bloombergが公表する全ての米国経済指標と市場コンセンサスとを比較し、公表値がコンセンサスを上回ったか、下回ったかによってみずほ総合研究所が作成したインデックスである。

 このインデックスは、我々が今年3月以降の米国経済に関する市場のセンチメントを見極める上で最も重視してきたものだった。結果的に、今年の米国の長期金利や株価動向の転換を的確に反映してきた。

 今年3月以降、米国の景気回復期待が裏切られて、7月まで長期金利は低下を続けた。一方、7月後半以降、米国の長期金利は1.4%台から一時、1.8%台まで大きく上昇したが、その動きを振り返れば、このCSIインデックスが示唆した7月からのマインド転換を素直に反映したものだった。今回も、CSIインデックスが示したメッセージは極めて的確だった。

足もとの米景気回復期待は低金利環境の長期化要因<br />2013年の金利動向を左右する「米大統領選」<br />――高田創・みずほ総合研究所チーフエコノミスト