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週刊ダイヤモンド編集長インタビュー

物理学者エリヤフ・ゴールドラット
「驚くほど単純な現実を複雑化してしまうのが企業の過ち!」

週刊ダイヤモンド編集部
【第2回】 2008年7月29日
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世界各国でベストセラーとなったビジネス小説『ザ・ゴール』。いよいよ今秋、シリーズ5作目となる待望の新作が出版される。著者であるゴールドラット博士に近況などを聞いた。(聞き手:『週刊ダイヤモンド』編集長 鎌塚正良)

エリヤフ・ゴールドラット
Eliyahu M.Goldratt/イスラエルの物理学者。1948年生まれ。『ザ・ゴール』で提示した生産管理の手法をTOCと名づけ、その研究や教育を推進する研究所を設立。さらに新しい会計方法や一般的な問題解決の手法へと発展させ、米国の生産管理やサプライチェーン・マネジメントに大きな影響を与えた。著書に世界各国でベストセラーとなった『ザ・ゴール』『ザ・ゴール2』『チェンジ・ザ・ルール!』『クリティカルチェーン』(いずれも小社刊)などがある。(撮影/住友一俊)

――博士の著作『ザ・ゴール』シリーズの日本語版が小社から4冊出ていますけれども、それらの発行部数が総計で100万部を超えました。この結果には満足していますか。

ゴールドラット 私は科学者です。サイエンティストなので、常にアンビバレント(二律背反)なものを持っておりまして。

 ただ、今のご指摘については満足しています。それが次のステップの土台となるわけです。ですから、次のステップというのはさらに大きいものであるというふうに私は思っています。達成感がより大きければ、次はもっと大きな建物を造るということになると思うんですね。

――なぜ、こんなに多くの読者の支持が得られたのでしょう。

ゴールドラット 人はあらゆるものを理解したいという気持ちを持っていると思うんです。なにかを構造的に理解するということに関して、非常に興味を持っている。それに対して、もし説明が間違っていると、人はそれを無視するようになる。しかしそれをきちっと説明できているということであれば、人は非常に喜んで聞いてくれます。

 説明というものは、それを聞く人があまりにも自然だと思えて、しかも常識だと思えるほど明らかなものでなくてはいけない。常識だと思っていたものがもともとは常識じゃなかったとしても、その説明は常識だと思えるレベルにまで到達しなければならないと思っています。

 どんな複雑なものでも、その難しいところをいったん単純化して、それが本来持っているシンプリシティというものを解き明かして説明する。そこには美しさがありますし、人はそれについての美しさとか単純さを賞賛するということです。

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