前回は、結婚とお金にまつわるデータを紹介し、大きな反響をいただいた。

 平均を好む「三平女子」(男性に「平均的な年収・平凡な外見・平穏な性格」を求める女性)が希望する年収と、実際に男性が稼いでいる平均所得を比較し、いかに理想と現実が乖離しているかを指摘したわけだが、そもそも男女の関係にはそういったすれ違いは付きものだと言うこともできる。

 しかし、感情論に流されるのではなく、データをつぶさにチェックしていくことで、見えてくるものもある。

 ということで、今回は結婚や恋愛に関するデータのなかで、興味深いものをいくつか紹介しよう。すでに当連載で触れたものもあるが、いま一度詳しく見ていきたい。

 まずは、前回と同じ結婚とお金にまつわるデータから。「結婚できるかどうかは金次第」と言うと嫌な感じがするが、男女問わず、実際には高所得者の方が結婚できる傾向にあることがわかっている。

 2002年10月の時点で20~34歳だった男女を継続的に調査した厚生労働省の『21世紀成年者縦断調査』を見ていこう。データは所得別に結婚の有無を男性に聞いたアンケートだ。

女性も高収入の方が結婚しやすい?
厚労省のデータが示す「世知辛い実態」

■ 収入別の結婚した割合(男性)

・100万円未満……8.9% 
・100~200万円未満……13.3% 
・200~300万円未満……18.1%
・300~400万円未満……21.4% 
・400~500万円未満……26.0% 
・500万円以上……25.3%