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松屋株乱高下の背景に
百貨店業界の再編説

週刊ダイヤモンド編集部
2009年11月11日
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 10月27日、百貨店の松屋の株価が暴騰しストップ高となった。にわかに百貨店関係者のあいだで囁かれたのが、業界再編説だ。

 松屋関係者が驚いたのが出来高の多さ。松屋株は流動性が低く、通常1日の売買は10万株前後にすぎない。しかし、この日は110万株が動いた。奇しくもタイミングが重なり、2日後の29日に高島屋が200億円の社債の発行を発表。「高島屋による松屋の買収」を連想させた。

 百貨店業界の売り上げは昨秋のリーマンショック以降、毎月前年比で約10%落としてきたが、丸1年たっても下げ止まらない。

 松屋でいえば、2009年3~8月期決算の百貨店売上高は12.8%減、営業損益が4億4600万円の赤字。業績に連動して株価も下げ続け、1年前の2000円台から10月には600円台を付け、時価総額は400億円を割り込んだ。

 一方で、銀座本店など優良不動産を持ち、資産価値は少なくとも2000億円はあるといわれ、格好の買収ターゲット。資産が有効活用される可能性が顕在化すれば、株価が急騰しておかしくないのだ。

 先のストップ高の真相は、機関投資家など大口が動いたわけではなく、デートレーダーなどによる短期売買の標的になったようだ。高島屋の社債発行については、2月に満期を迎える社債償還に112億円を充て、残りは中国上海への出店投資などに充てるという。

 05年に、“村上ファンド”が割安株として、発行済み株式の4%近くを買い集めたときでも株価は800円台。安定株主がいるから「ありえない」といわれる松屋をめぐる業界再編だが、低金利でカネ余りのなか、株価は何が起きてもおかしくない水準にまで下がっている。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 須賀彩子)

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