ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
Close-Up Enterprise

マンション市況急落で始まるディベロッパーの体力勝負

週刊ダイヤモンド編集部
2008年7月7日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

ここ数年、好況を謳歌していたマンション市況が悪化の一途をたどっている。大手ディベロッパーのマンションの在庫は2008年3月期末に軒並み増加、今期の粗利益率も低下する見通しだ。市況の大調整、大量供給時代の終焉という大波は、大手、専業、中小すべてを巻き込みつつある。

 埼玉県川口市。ここ最近の“マンションバブル”の行く末を暗示するかのような物件がある。JR川口駅前に並んでそびえる2棟のタワーマンションだ。

 両方とも藤和不動産が開発したもので、1棟は自社分譲マンション「ドリームタワー」として2005年末に発売、駅前の高層という人気物件だったこともあり、約4ヵ月で完売した。残る1棟は2006年末に竣工後、賃貸目的で不動産ファンド、シンプレクス・インベストメントに1棟丸ごと売却した。ところが取得後、市況の上昇に目をつけたシンプレクスは、急きょ、自らが売り主となり物件を分譲用途に転換し、2007年5月から「ソルクレスト」名で発売した。

 問題は価格。平均坪単価は、隣の「ドリームタワー」と比べ約3割高く設定したのだ。物件価値が上がったといっても「正直、あの売価設定はないと思った」と大手ディベロッパー役員は首をひねったほどだ。

 そこで昨夏、2割高程度に価格を引き下げたが、分譲開始当初に見込んでいた2008年2月頃の完売、という目標は大きくずれ込み、現在も約4分の1の戸数が売れ残っている模様だ。結局、今年末頃の完売を目標にしているが、ある不動産関係者は「発売から1年以上たっているので中古物件並みに見られている。もう一段値下げしないと完売は難しいのでは」と見る。

供給者側事情の価格高騰に
愛想を尽かす消費者

 分譲マンションを取り巻く環境は、この半年あまりで激変した。大京では、グループ計で2008年3月期末には前期比約2倍の818戸に完成在庫がふくれ上がった。

 他社からも「昨年の8月から契約率が急に下がってきた」(木下豊一・コスモスイニシア常務)、「昨年より大型案件が減った影響があるとはいえ、モデルルームの来場者数が昨年の半分程度になってしまった」(原一史・三菱地所住宅企画業務部副長)と切実な声が漏れる。変調は業界全体に広がる。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年1月21日号 定価710円(税込)

特集 天才・奇才のつくり方 お受験・英才教育の真実

お受験・英才教育の真実

【特集2】
村田 vs TDK
真逆のスマホ戦略の成否

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


Close-Up Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「Close-Up Enterprise」

⇒バックナンバー一覧