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製造業の業績低迷を示唆する景況感サーベイ〜8月も低水準が続くISM指数〜 - マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部「米経済の「今」を読む -経済指標動向-」

製造業の企業景況感サーベイは、企業活動の動向から製造業の業績を占う上で有益な指標だ。なかでも、ISM(全米サプライマネジメント協会)が全米の製造業企業を対象にしたアンケート調査を元に算出するISM製造業景況指数(※)は、市場からの注目度が高い。同指標は、6月に急落し、景況判断の分かれ目として市場が意識する「50」を下回ってから、4日に発表された8月分も含めて、3ヶ月連続でほぼ横ばいが続いている。需要の低迷や、それに伴う生産活動の抑制を反映した格好で、「新規受注」や「生産」に関する判断DIは8月に共に「50」を下回った。各項目の判断DIは、「50」を下回ると、前月から改善した企業より悪化した企業の方が多いことを示す。

一方、アンケート項目のなかで、指数低下を小幅に止める要因となったのは「在庫」の増加だ。在庫水準が前月から増加した企業は2ヶ月連続で増えている。ただ、受注・生産の動向や、欧州や中国の景気低迷などを考慮すると、将来の需要拡大に向けて企業が能動的に在庫を積み増したというよりは、足元の需要減によって受動的に在庫が積み上がったと判断するほうが妥当であろう。その意味では、ISM指数が示す小幅な変化(7月:49.8 → 8月:49.6)は、足元の製造業景気の落ち込みを過小評価している可能性もある(グラフ参照)。現時点では製造業景況感に明確な持ち直しの動きは見られていない。

※ISM製造業景況指数
全米サプライマネジメント協会(ISM)が公表する、米製造業景況感を示す最も有益な指標の1つ。全米の大企業製造業の300社超を対象に、「新規受注」や「生産」、「雇用」、「供給時間」、「在庫」が1ヶ月前と比べて拡大したかを問うアンケートの結果を元に指数化される。一般に、50が景況判断の分かれ目とされ、値が大きいほど改善の裾野や勢いが大きいことを示す。また、上記以外にも、「受注残」、「仕入れ価格」、「顧客在庫」、「輸出」、「輸入」などの動向が調査される。



マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 戸澤 正樹

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