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シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史

二度のリストラに巻き込まれて年収900万円が半減!
零細企業でリベンジを誓う眼鏡営業マンの“雑草魂”

――眼鏡メーカーの営業職社員・杉浦夏雄さん(仮名)のケース

吉田典史 [ジャーナリスト]
【第2回】 2012年9月11日
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 連載第2回は、シュリンク業界で年収が900万円から半分にシュリンクしながらも、力強く生きる50代の男性に取材を試みた。

 彼は「二度のリストラ」を受け、ときには労働組合の力を借りて、ときにはかつての知人を頼り、収入の道を模索し続ける。収入減やリストラ、失業が多発する今、まるで雑草のように、柔軟でしぶといエネルギーを持つこの男性からは、私たちが見習うべきものがあるのでないだろうか。

 あなたは、生き残ることができるか。


今回のシュリンク業界――眼鏡

 眼鏡の価格は、1990年代頃まで2~4万円はした。視力などを丁寧に測り、レンズやフレームも調整し、本人の意向も取り入れる、言わばオーダーメイドの商品だった。しかし、バブル経済崩壊後の不況や少子化、コンタクトレンズや視力回復手術の普及などにより、国内の眼鏡需要は落ち込み、メーカーの業績が伸び悩んでいる。

 加えて2000年以降、低価格を標榜する新規の眼鏡チェーンが続々と市場に参入し、価格破壊が進んだ。レンズとフレームを合わせて1万円以下の固定価格で販売する手法は、大手のビジネスモデルを脅かし、さらに競争を熾烈化させている。

 こうした状況が続いた結果、2004年に6000億円以上あった眼鏡小売市場は、ここ2~3年の間に4000億円近くまで落ち込んでいる。大手を中心に海外展開を図るものの、経営難に陥り、リストラに取り組む企業も出ている。

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吉田典史 [ジャーナリスト]

1967年、岐阜県大垣市生まれ。2006 年からフリー。主に人事・労務分野で取材・執筆・編集を続ける。著書に『あの日、負け組社員になった・・・』『震災死 生き証人たちの真実の告白』(共にダイヤモンド社)や、『封印された震災死』(世界文化社)など。ウェブサイトでは、ダイヤモンド社や日経BP社、プレジデント社、小学館などで執筆。


シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史

「働いても働いても、生活が楽にならない」。それは気のせいではない。日本の多くの業界は今、先が見えない「構造不況」の暗闇の中にいる。シュリンクする業界で働く人々にとって、業績アップ、収入増、労働環境の改善などを目指すことは難しい。しかし、そんななかでも、他人と違うアイディアを考案したり、誰も気づいていないビジネスを見出すことで、必死に生き延びようとする人はいる。この連載では、シュリンク業界で絶望し、起死回生を図るビジネスマンや個人事業主の生の姿を描くことを通じて、私たちがビジネスで心得るべきヒントや教訓を考えていく。

「シュリンク業界で生き残れるか?~構造不況の迷宮で再起を図る人々 吉田典史」

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