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株式市場透視眼鏡

効果が過大評価されるQE3
ないほうが日本株にはプラス

門司総一郎(大和住銀投信投資顧問投資戦略部長)
2012年9月12日
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 9月12~13日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、株式市場では量的緩和第3弾(QE3)を望む声が根強い。しかし、筆者はQE3の株価押し上げ効果は期待されるほど大きくなく、逆になくてもマイナス効果は小さいと考えている。

 確かに拡大QE1(ここでは2008年11月決定の政府機関債と住宅ローン担保証券の購入をQE1、09年3月決定のQE1の規模拡大および国債購入の追加を拡大QE1と定義)やQE2の後は米国株が上昇した。特にQE2のときはバーナンキ議長が10年8月30日に講演で追加緩和に言及した直後から株価は上昇しており、効果は顕著だったといえる。

 QE2終了後もQE3こそないものの、米連邦準備制度理事会(FRB)はさまざまな非伝統的といえる金融緩和策を講じたが、株式市場への影響はいまひとつ明確でない。昨年10月や今年6月に始まる米国株上昇は、ツイスト・オペの開始やその延長の効果がきっかけにも見えるが、この株価上昇期間は欧州で債務危機への懸念が薄らいだ時期でもあり、その影響が大きかったとも考えられる。

 10年国債利回りとの関係を見ると、拡大QE1やQE2の後は株価とともに長期金利が上昇、債券から株式に資金がシフトしている。しかし、それ以降の追加緩和では長期金利上昇は一時的。傾向的にはむしろ低下している。であれば拡大QE1やQE2と異なり、追加緩和で株価が上昇したとは必ずしもいえないだろう。

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