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格闘技ゲームから携帯コンテンツへ進出
アンカーエンターテイメント社長 小野口考一

週刊ダイヤモンド編集部
【第13回】 2007年12月28日
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小野口社長
アンカーエンターテイメント 小野口幸一社長

 「ジェットスキーで日本一になる」――。

 1990年、当時26歳だった小野口考一はこう高らかに宣言して辞表を提出した。勤務先のサンウエーブ工業が経営再建を果たし、株式の再上場を実現する前日だった。

 タイミングといい、理由といい、凡人には理解しがたい行動で、当時の上司は「息子さんがおかしくなった」と実家の両親の元に駆けつけたほどだった。

 「衝動に駆られて」――小野口の口から頻繁に出る言葉だが、これが彼自身の転機を促した。プリント基板の技術者がジェットスキーの世界に転じたのも「衝動」がきっかけ。1988年、通勤途上の池袋の百貨店で目に入ったジェットスキーに一目ぼれして衝動買い。運搬手段を考えていなかったので、あわてて中古のトラックを購入したほどだ。

 やがてレースに出るが、規定のコースを通過することさえままならぬほどの惨敗続き。悔しさと衝動から「日本一になるまでやってやる」と脱サラを決意したのだ。

 破天荒な行動だが、小野口がすごいのは1日10時間の練習を経て1992年、宣言どおり全日本選手権で優勝を果たしたことだ。この栄光をつかむための脱サラが今日の起業の原点となるのだから人生はわからない。

 というのも競技生活の傍らで、小野口は糊口を凌ぐため、マリンスポーツ関連のマリンショップを開業した。固定客も付いて思いのほか経営は順調となり、ジェットスキーのようなスノーボード(上の写真で装着しているもの)など、「おもしろそう」と感じた商品を自社開発する余裕もできたほどだ。

ゲームバブルに乗り
いきなり17億円で買収の申し入れも

 ジェットスキーで全国優勝を果たしたことで小野口は競技から引退し、マリンショップ経営に専念する。

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