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莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

8年ぶりに訪れた中国屈指の高評価ホテル
変らぬ高いサービス、様変わりした価格

莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
【第121回】 2012年9月13日
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 現在、8年ぶりの青島取材旅行中。出発する直前に、私は関係者から勧められた宿泊先を断り、青島海景花園大酒店というホテルを選んだ。このホテルは海には近いが、周辺には何もないし、市内から離れているためかなり不便だ。しかし、なぜこのホテルを宿泊先に選ぶのか、その話をするには、11年前の2001年まで遡らなければならない。

11年前の感激

 同年10月、研修生つまり出稼ぎ労働者を日本に送り続ける町を視察するため、山東省威海を訪問した。泊まったホテルはランダムに選んだ。車を走らせたら、海辺に近い小山の上にある「海景花園飯店」というホテルが気に入った。そこに泊まろうと決め、チェックインの手続きをしていると、どうしたわけか咳が止まらなくなった。過労が重なったために体調が崩れたのだろうと思った。

 そばで私が苦しそうに咳をしているのを見たフロントマネージャーが、すかさずにトローチを出してくれた。その上、「喉にいい料理を厨房でつくらせましょうか」と声をかけてくれた。そこまでは迷惑をかけたくないため、丁重におことわりしたが、その温かさには感激した。

 客室に入ってパソコンを使おうと思ったところ、電源がないことに気付いた。昼間だからスタンドランプはいらないと判断し、スタンドランプの電源を抜いて、代わりにパソコンのプラグを差し込んだ。小一時間パソコンにむかって原稿を書き、出発時間が迫ったのでパソコンは電源を切ったままにして出かけた。夜、部屋に戻ると、机になんと新しいコンセントが用意されていた。これでスタンドランプとパソコンが同時に使えるようになったのだ。すこし昼寝をしたベッドもきちんと皺が伸びている。

 夜もホテルのレストランで食事をした。席に入ると、笑顔の若いウエイトレスに「お昼と同じ竜井茶を用意してもよろしいですか」と声をかけられた。なんと昼に飲んだお茶を覚えていてくれたことに、一同はびっくりした。

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莫邦富(モー・バンフ) [作家・ジャーナリスト]

1953年、上海市生まれ。85年に来日。『蛇頭』、『「中国全省を読む」事典』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーに。そのほかにも『日中はなぜわかり合えないのか』、『これは私が愛した日本なのか』、『新華僑』、『鯛と羊』など著書多数。


莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

地方都市の勃興、ものづくりの精度向上、環境や社会貢献への関心の高まり…中国は今大きく変わりつつある。先入観を引きずったままだと、日本企業はどんどん中国市場から脱落しかねない。色眼鏡を外し、中国ビジネスの変化に改めて目を凝らす必要がある。道案内人は日中を行き来する中国人作家・ジャーナリストの莫邦富氏。日本ではあまり報道されない「今は小さくとも大きな潮流となりうる」新発見を毎週お届けしよう。

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