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“アニサキス胃腸症”

柴田 高
【第8回】

 最近、知人が突然の腹痛で大病院へ入院し、CT検査で腹膜炎と診断され、緊急の試験開腹手術を受けた。その話を聞いて、T病院の外科部長時代のことを思い出した。

 ある土曜日の夕方、わたしの携帯電話に友人のKさんから伝言メッセージが入っていた。

 「先生ごめん、昼食べたものが悪かったのか、腹痛が次第に強くなって、先生の病院の救急部へ行ったら、内科病棟へ入院させられたよ、どうしよう」

 突然の激しい腹痛の場合、外科手術をしなければ大変なことが起こることがある。わたしは即座に病院へ駆けつけた。病棟当直の内科の医師の話では、レントゲン検査とCT検査で腸炎と腸閉塞の疑いとのことであった。病室へ入ると、点滴を受けながら気弱そうな表情をしてKさんがベッドに横たわっていた。

 「Kさん、どんな感じですか」とわたし。

 「いや~、ゴルフ場の昼食でカツオのたたきを食べたんだけど、その後、腹が痛くなって」とKさん。

 「今はどうですか」

 「少しましになってきた。内科の先生は鼻から管を入れるって言ってたけど…」

 レントゲン写真では通常、小腸の腸管内のガス像は写らない。が、腸の一部に強い刺激を受けると、ストライキを起こしたように小腸の動きが止まり、ガスがその部分にたまってくる。腹部断層のCT検査では、ガスがたまっている近くの小腸壁が一部、分厚く見える。

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柴田 高

川崎医科大学卒業後、大阪大学論文博士課程修了。日本外科学会指導医。日本消化器外科学会専門医。現在は大幸薬品社長。著書に『カリスマ外科医入門』『肝癌の熱凝固療法』がある。


外科医のつぶやき

現在は製薬会社役員である外科医師による医療エッセイ。患者の知らない医師の世界。病院の内側が覗ける、ここだけの話が満載。

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