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「ネットの底なしの可能性に魅せられて」(Evernote・上野美香)――元MS日本法人会長古川享が聞き出す 今を駆けるスマート・ウーマンの本音

林 正愛 [アマプロ株式会社社長]
【第3回】 2012年9月27日
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古川:当然、コミュニケーションは英語でという環境だったのですね。

上野:そうですね。入社するときに「業務は英語が多いけれど、入ってから学べばいい」と言われました。飛び交う会話が英語と日本語のちゃんぽんで、社長に伝えたいときのメールは英語でないと読んでもらえない。ネイティブスピーカーの表現をまねながら学びました。

ツイッターのヘビーユーザーがツイッターに入社

古川:その後ツイッターにはどのような経緯で入社することになったのかな。

上野:ネオテニーを辞める気は全然ありませんでした。最終的に社員が3人になり、会社が小さくなっても、何か恩返しをしたいと思っていましたが、会社と自分の状況を考えて自分から「出ます」と言って退社し、日本ベリサインに入りました。ベリサインの後にフリーランスになり、そして2009年にツイッターの仕事をすることになりました。

古川:私が美香さんに最初に会ったときはベリサインにいたときかな。

上野:そうですね。渡辺千賀さんの出版記念パーティーでした。出席者のリストに古川さんのお名前があってドキドキでした(笑)。

古川:そんなこと言ってもらえると嬉しいね(笑)。ツイッターは手伝ってよ、と言われたの。

上野:元の会社の先輩がツイッターのサポートをしていて、当時私はツイッターのヘビーユーザーで。ツイッターを通して、信じられないような出会いや得がたい経験をいっぱいもらったので、何か貢献できたらいいなと思っていました。

 当時はフリーランスだったので、ランチをしながらいろいろな方と会っていたのですが、そのときにツイッターの良さを語っていたら、「仕事してみる?」という話を偶然いただきました。具体的にとある分野でのパートナーシップを作っていきたいので、その担当者を探しているというのです。レジュメを提出する際に、今までのツイッターのユーザー歴を添えて出したら、日本を担当していたカントリーマネージャーがすごく気に入ってくれて、「やってみますか」ということになりました。

古川:時代を作りたいという人が、ツイッターをきっかけにお互い出会い、新しいモーメンタムが生まれる予感がしていた頃ですね。恵比寿で開催した「Tweetup Japan」は、ユーザーが500人近く集まった上に、創業者のビズ・ストーンやエバン・ウィリアムズも参加してとても印象的だった。

上野:当初は日本ユーザーのMeetupをしようということで、とても小規模で考えていました。普通のレストランを借りて、100人程度かと考えていましたが、企画したらどんどん規模が大きくなり、招待者や参加者が500人を超え、会場を恵比寿ザ・ガーデンルームに変更して開催することになったんです。準備期間が1ヵ月くらいしかなくて、本当に死にそうでした(笑)。

古川さんの私物Macには、Tweetup Japanの記念シールが貼られていた。

古川:そのときのステッカー、ここにありますよ。(写真)

上野:青い鳥のステッカーのほうは、鳥はツイッターのマスコットなので、鳥の形のステッカーは作ってはいけないと最初は本社から言われていました。ただとても特別なイベントなので作りたいと言い続けたら許可が出ました。何週間後かに本社で作ったプロモーションビデオをみたら、なんと日本で作ったステッカーが出ていたんです(笑)。いまは、鳥のシルエットもデザインも変わったので、貴重なステッカーですよ。

 その上の吹き出し型のステッカーは、会場に来たユーザー同士がコミュニケーションしやすいようにアイコンとユーザー名がデザインされていて、この世に一つだけのものなんです。衣服の上から貼ってもとれにくいように布製なんですよ。

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林 正愛
[アマプロ株式会社社長]

りん・じょんえ/BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ、ファイナンシャルプランナー、英検1級、TOEIC955点。津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。British Airwaysに入社し、客室乗務員として成田―ロンドン間を乗務。その後中央経済社、日本経済新聞社にて、経営、経済関連の書籍の企画および編集を行う。2006年10月にアマプロ株式会社を設立。仕事を通じて培ってきたコミュニケーション力や編集力を活かして、企業の情報発信をサポートするために奔走している。
企業の経営層とのインタビューを数多くこなし、その数は100名以上に達する。その中からリーダーの行動変革に興味を持ち、アメリカでエグセクティブコーチングの第一人者で、GEやフォードなどの社長のコーチングを行ったマーシャル・ゴールドスミス氏にコーチングを学ぶ。現在は経営層のコーチングも行う。コミュニケーションのプロフェッショナルが集まった国際団体、IABC(International Association of Business Communicators) のジャパンチャプターの理事も務める。2012年4月から慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科で学んでいる。2児の母。

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