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米セールスフォース・ドットコムCEOが語る
クラウドコンピューティングの本当の正体

【第12回】 2009年1月15日
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ITの世界で今、これまでにない地殻変動が起きている。インターネット経由でソフトウエアやサービスを提供するクラウドコンピューティングが離陸し、同分野を手がける企業群が急成長を始めたのだ。厳しい経済情勢にもかかわらず、売り上げ、利益共に4割増のペースで伸びているセールスフォース・ドットコムはその筆頭である。同社のマーク・ベニオフCEOに、新たなうねりの正体を聞いた。

マーク・ベニオフ
マーク・ベニオフ セールスフォース・ドットコム会長兼CEO

――クラウドコンピューティングは従来のソフトウエアビジネスと何が違うのか。

 端的にいえば、顧客はサービス契約を結ぶだけですむ点だ。従来はソフトやデータベース、開発ツールをそれぞれ購入しなければならなかった。

 つまり、ソフト会社は部品業者のように“パーツ”を売りつけてきたのだ。そのうえ、顧客側ではそれら“パーツ”の面倒を見るIT要員が必要だった。だが、クラウドコンピューティングではそのような面倒は省ける。

――すべての“パーツ”をネット経由で提供しているのか。

 クラウドコンピューティングには二つの道がある。一つは個別のアプリケーションソフトの提供、もう一つは(ソフト開発環境などの)プラットフォーム自体を提供することだ。

 当社の事業も数年前までは顧客情報管理(CRM)ソフトが中心だった。だが現在はデータセンターを含めたプラットフォームの提供、すなわちクラウドコンピューティングのエコシステム整備に力を注いでいる。そのために今年は10億ドルを投資する計画だ。

――それだけの投資に見合う成果が期待できるのか。

 こう答えよう。まず日本市場では米国製ビジネスソフトがそのまま通用しない。日本の企業社会の特色はチーム主義であり、アプリケーションソフトは独自に構築する場合が多い。

 しかも、ネットワーク先進国の日本では、パソコンだけでなく、携帯電話やモバイル機器など多様な機器が用いられる。つまり、その下部構造を司るプラットフォームに強みを求めるべきなのだ。実際、当社の顧客である日本郵政には主にプラットフォームを提供している。

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