知っておきたい海外投資の税金 2012年10月18日
Q15

「国外財産調書制度」が新たに創設されたと聞きました。これはどのようなものですか?

 金融市場のグローバル化にともない、国外財産の補足が困難になってきたことから、12月31日時点で海外に5000万円相当を超える資産を持つ個人(居住者)は、翌年の3月15日までに所轄税務署に「国外財産調書」を提出することになりました。

 調書の提出義務を負うのは日本国に居住する個人なので、非居住者や法人は対象外です。「国外財産」とは、海外の金融機関で保有する預貯金や株式・債券などの金融資産だけでなく、海外の不動産も含まれます(厳密には車・機械などの動産や、著作権・特許権なども「財産」と見なされますが、このあたりは税務の専門家にお尋ねください)。財産評価は時価もしくは見積額です。

  国外財産調書制度には、優遇措置と加罰措置があります。
優遇措置:国外財産調書に記載がある部分については、過少(無)申告加算税を5%軽減する(所得税・相続税)

加罰措置:国外財産調書の不提出・記載不備にかかわる部分については、過少(無)申告加算税を5%加重する(所得税)

 なお、故意の調書不提出・虚偽記載には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

 「国外財産調書」の提出が必要になるのは2013年1月1日からで、罰則が適用されるのは2015年1月1日提出分からになります。

<最終更新:20012/08/01>

 


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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