タイ 2012年10月11日

老後をタイで過ごしていた日本人が住宅トラブルに!
「600万バーツ以上取られた上に追い出されます。どうにもならないの?」
タイ人経理部長ブンが在タイ日本人の質問に答える【ブンに訊け!】

バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく在タイ日本人からの質問に答えます!

読者からの相談「600万バーツ以上取られた上に追い出される!」

難問珍問でご相談するには恥ずかしいほどの事件があり、自分たちではどうにもならず、たまたま『DACO』を見ていましたらブンさまの記事が目に留まりましたのでご相談する次第です。

私69歳、そして知人56歳の日本人がタイの田舎に住んでいます。私たちは20年以上タイに住んでいる日本人Mとタイ人女性の夫婦の誘いに乗り、二人で600万バーツ(約1500万円)もの大金を払い、戸建の住宅に別々に住んできましたが、ここに誘ったこのM夫婦が金銭と夫の女関係で、私たちが居住して半年もしない内に別居してしまいました。

Mの妻であるタイ人女性は財産分与もなく夫が愛人のもとに行ってしまったので居住している我々を追い出し、私たちの住宅を売り払って金にする計画を立て、我々を被告として裁判を起こしたのです。その結果、我々は敗訴。そして最終的調停で裁判所から言い渡されたのは、この家に住み続けるなら一軒あたり毎月6000バーツ(約1万5000円)払えというもので、もしこれを断ったらお前たちは完全敗訴になるから調停書にサインしろといわれ、納得できないサインをさせられました。

我々は大金を払っていたのでここは自分の家であると思っていたのに、Mのタイ人妻名義になっているため、タイの法律ではお前たちの言い分は通らないという……納得がいきません。(中略) 経営者のタイ人妻は財産分与がもらえないからと我々お客側に裁判を起こすことは間違っている。最初に夫である経営者を訴えるべきであり、我々はタイの法律もわからず、知人も弁護士もおらずただ相手側のペースで裁判は進んでしまいこの結果です。こんなひどい裁判がタイで進んでいることを是非『DACO』の愛読者に分かってもらいたく、恥をしのんでご相談する次第です。(タロウ)

※編集部追記:
タロウさんによると、M夫婦は定年退職で現金を持っている日本人を狙って日本人専用の住宅を建て、一軒あたり250~300万バーツ(630万~760万円)で契約し、一棟当たり100万バーツ(250万円)の暴利を得、さらに毎月管理費として約2万バーツ(5万円)を払う契約を結ばせたそうです。

【ブンからの回答】

 やられましたね。

 この手のトラブルはうんざりするほどあります。資産の名義がタイ人になっているのであれば、どうあがいても勝ち目はありません。

 編集部の某タイ人スタッフのお母さんが土地を買って家を建てました。土地代として土地の持ち主に毎月お金を支払って数年して完済。ところがある日、「ここ、ボクの土地だから」と見知らぬ人が以前の持ち主との土地の売買契約を見せたのです。お母さんは土地の売買契約を結んでいなかったのです。私は会社の顧問弁護士に連絡して最善を尽くしました、結局、売買契約書がなかったため、泣き寝入りとなりました。

 読者の皆さん、覚えておいてくださいね。外国人が自分名義で買えるタイの不動産はコンドミニアムだけです。家や土地は買えません。

 タロウさんはMを見つけ出して、いくばくかの金を要求するしかありませんが、Mが仕組んだことならば、命のやりとりへと発展するかもしれません。

土地を30年~50年のリースで借りる「定期借地権付分譲住宅」が売り出される場合があるが、基本的には「外国人のあなたもタイで一軒家を購入できる!」という誘いには乗ってはいけない。外国人は、コンドミニアムは自分の名義で購入できるが、土地付の一軒家は自分の名義で購入できないのに知らず知らず何人の人が騙されたことか。写真は住宅情報誌のひとつ「バーン・プローン・ユー」50バーツ(約127円)【撮影/『DACO』編集部】

(文・撮影/『DACO』編集部)

 
 

 


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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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